安倍首相と加計理事長、会食で計画やりとりか…昨年1月20日より早く知っていた可能性も

スポーツ報知

 学校法人「加計学園」(岡山市)が運営する岡山理科大の獣医学部新設計画を巡り、愛媛県職員が2015年4月に官邸を訪れ、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)と面会した際のやりとりが文書として残され、安倍晋三首相と学園の加計孝太郎理事長が会食で計画について話を交わしたことがうかがえる記述があったことが10日、分かった。

 共同通信が入手した文書には「先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村(博文)文科大臣(当時)が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があった」などと書かれていた。安倍首相は昨年の国会で理事長から計画の相談や依頼は一切なかったと答弁。計画を知った時期についても学園を事業者に決定した17年1月20日と説明したが、早い段階で理事長と計画のやりとりを交わしていた可能性がある。

 この日、中村時広愛媛県知事=写真=が会見し、文書は「備忘録」とした上で、文書の存在を確認したと明言。同文書には「本件は首相案件」などの記述があった。共同通信が入手した文書と同一内容のものとみられる。中村氏は安倍首相の関与については「分かりません。本当に分かりません。コメントしようがありません」と返答を避けた。

 柳瀬氏は昨年の国会で職員との面会を否定。この日も「私が外部の方に対して、この案件が首相案件になっているといった具体的な話をすることはあり得ません」などのコメントを発表した。自民党の森山裕国対委員長は「首相秘書官がこんな先走ったことを言えるのか」と文書の信ぴょう性に疑問を投げかけたが、政府、与党は柳瀬氏を国会に参考人として招致する方向で調整に入った。

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