鈴木長官、日本協会と関東学連から処分内容の報告を受け「事実認定は大変残念」
スポーツ報知

アメリカンフットボールの日大と関学大の定期戦(6日、東京)で日大選手が関学大QBに悪質なタックルをして負傷させた問題で、スポーツ庁の鈴木大地長官は29日、日本協会、関東学連から一連の問題に関する調査結果と処分についての報告を受けた。
問題を調査した同学連の規律委員会(5月9日発足)が日大の内田正人前監督(62)と井上奨(つとむ)前コーチ(29)が宮川泰介選手(20)に悪質なタックルを指示したと認定。内田前監督(62)と井上前コーチを8段階の処分のうち最も重く事実上の永久追放にあたる除名処分とした。
約30分の報告の後、鈴木長官は報道陣に対応。「反則を監督やコーチが指示していたことの事実認定がなされたことは大変残念」とし、再発防止策の早期策定を要望。今回の処分がなされた過程に関しては「大変短い間に大勢の方に質問調査をされた。その過程で事実認定があった。(一連の日大の対応は)当事者としての意識が大変薄かった。事の重大さに気づいていなかった」と語気を強めた。
また、今回の問題をスポーツ界全体の糧にすることを改めて強調した。「(大学スポーツ界の)闇が浮かび上がった。今回の事案をよく勉強し、起こらないように環境整備に努めたい。前向きな形でスポーツ界全体で変えていけるように」と厳しい表情。危険なタックルを犯した宮川選手については「選手は大変若いし、有能な選手だと聞いている。起こしたことは事実。多いに反省し、気持ちを入れ替えて、今後様々なところで認めさせないといけない。個人的には反省して、成長した姿をまたフィールドで見てみたい」と話した。