エッセイストの下田美咲さん、最新エッセイ「そうだ、結婚しよう。愛されつづける非常識のススメ」に込めた独身女性へのエール

2017年9月14日12時0分  スポーツ報知
  • 下田美咲さん

 エッセイスイトの下田美咲さん(28)が自身の結婚体験をつづった最新エッセイ「そうだ、結婚しよう。愛されつづける非常識のススメ」(毎日新聞出版刊:税込み1404円)を出版した。昨年11月に1歳下のホスト・直也さんとスピード婚した下田さん。出会ってからわずか3か月で交際もせずに結婚を決めた。そんな経験をもとに、常識にとらわれない結婚観を披露し、結婚に悩み足踏みしている女性へ力強いエールを送っている。

 本書は電子メディア「cakes」で連載中のエッセイ「下田美咲の口説き方」を書籍化したもの。エッセイは「子どものころ、自分は結婚しないものだと思っていた」で始まる。それが昨年11月の結婚から10か月。今、下田さんは結婚を「こんなにいいものだとは思わなかった。してよかったと思う瞬間しかない」と明かすほど、充実した日々を送っている。 

 13歳でスカウトされ、モデル、アイドルとして活躍してきた下田さん。私生活では複数の男性と交際してきたが、結婚を考えることはまったくなかった。当時の結婚観は「人生の墓場。周りを見ても成功例がなく、したいと思えない」だったという。それが、直也さんとはわずか3ヶ月で結婚。

 これまでのカレと何が違っていたのか。

 「独身時代に飽きていたんです私が。元彼たちのこともちゃんと大好きだったけれど、まだまだ結婚がしたくない気分だった。結婚の良さがわからないのもあるし、独身生活を気に入ってもいた。けれどナオくんと出会った頃はちょうど『独身時代をもうやり尽くした』と感じていて、もはや飽きていた。まだやったことがない思い出づくりと言えば、結婚式くらいだなって。今までとは明らかに違う人生が欲しくなっていた時期でもありました。新生活を始めたいなぁって。そう思ったときが、人それぞれの結婚適齢期なんじゃないでしょうか」。

 そんな適齢期が訪れ、タイトル通り「そうだ、結婚しよう」とひらめき、婚活をはじめた。そんな矢先に出会ったのが直也さんだった。知り合ってから3か月ほど遊ぶうちに「今までにないほどの相性の良さを感じた」。高まっていた結婚への思いもあり、「結婚相手をこの人にしなかったら、いずれこの人とは遊べなくなる。それは嫌だな。だったら、この人と結婚をしよう」と決断したという。

 あまりの即断即決の超スピード婚。今、下田さんは、こう実感している。

 「スピード婚をして10か月ぐらい経ってみて、より一層思うんですけど、結婚後のことって結婚前には分からないことがあまりにも多い。だから、結婚前に付き合う目的が結婚に相応しい相手なのかを調べるためだとしたら、付き合う意味って全くない。だって、相手に求めることや許容範囲って、相手との関係性で変わるものだから。自分の立場がその女の彼氏なのか夫なのかで、男性の言動はまるで変わるし、私自身だって、自分がどんな妻になるのか結婚前はわからなかった。それに、スピード婚はお互いに『自分との結婚を即決してくれた人』というプレミア感が付くのがいいですよ。オレに対して迷わなかった女って思われるから」

 だから、エッセイでは「石橋を叩きすぎるあなたにスピード婚をすすめたい」と言い、さらに交際と結婚の違いをこう続けた。

 「契約か契約じゃないか。結婚した場合は手続きをしないと別れられない。カップルは片方が別れたいと言えば相手の同意なんかなくても別れられる。全く関わり方が違います。入籍って大きい。財産が一つにまとまるし、何かあった時に巻き添えをくらう関係になる。だからこそ口を出せる。夫の生き方は何もかも私の人生に影響するわけだから」

 同棲や交際は、結婚という契約を結んでいないために、どうしても2人の間に遠慮が出てくる。下田さん自身、交際してきたカレに対しては嫌なことがあっても「文句を言いたくなったことはなかった」と振り返る。

 「別に数時間後には家に帰るしなぁと思うと口を出すほどのことじゃないというか。付き合う程度だったら、改善してもらわないと困るほどそんなに関わらないから平気。週に1、2回会うぐらいなら多少嫌な部分があっても大丈夫」。

 だけど結婚は違う。一緒に生きていくのだから、リクエストやクレームが浮かべば全部言う。そうしないと人生がおかしなことになる。

 「今はのみこんでいる言葉が一個もない。こんなにストレスがゼロっていう状態は生まれて初めて。暮らしの中で、1秒も気を使っている瞬間がない」

 カレとそんな風になれたのは結婚という関わり方を選んだからこそ。だから、中途半端に同棲をするのなら結婚をして同居した方が男女は絶対にうまくいくと言い切る。ただし、うまくいかない可能性への覚悟はいる。

 「離婚をすることになってもいいやって思っていたから結婚できた、とは思います。私にとって離婚は、結婚する際の大前提です。(法律とかで)結婚したら絶対に添い遂げないといけないという決まりがあったら、踏み切れなかったと思う。ちなみに、離婚するなら一刻も早いほうがいいと思っています。いずれ他の人生に向かうのであれば、そのスタートは少しでも早い方が良い。若いほどに色んな可能性を持てますからね。いつか別れるのなら絶対に今すぐの方がいい。だから、離婚する相性ならばそれは早く発覚させたいと思ってるから結婚生活では一切我慢をしないし、モメる機会を先送りにしたりもしない」

 そんなふうに、今では気を使うことがまったくない夫婦となったが、それには、結婚前には考えもしなかった直也さんの行動が一役買っているという。

 「私がトイレに入っていると鍵を開けて入ってくるんです、見るため嗅ぐために(笑)元カレたちにそこまでされたことはないし、排泄物を見られたり嗅がれたりは家族でもさすがに気まずいですよね。でもカレがそこを飛び越えてきたことで、逆に全部が大丈夫になった。もう後の祭りって感じ(笑)カレのその行動は、愛ってより、ただの性格だと思いますよ。だけど、そういう行動をしてくれたことで、私はカレに対して平気で言えることや見られても気まずくないものが増えていった」

 また、結婚前の実家暮らしの時には「家事をするくらいなら死にたい」とまで言い切っていたほどにやりたくないことだった家事への向き合い方も一変した。

 「夫の食事を用意するのは、まったく苦じゃないです。むしろやりたい」

 その思いの裏側には「好きな人には死なれたくない。末長く生きていてほしい。だからカレの食生活を管理できた方が安心。それに現実的にも、夫が病気になったら面倒を見るのは妻の私だから、カレには健康でいてもらわないと本当に困るし」という、結婚したからこそ芽生えた責任感があった。

 そして、結婚生活の秘訣を「笑わせることが一番。ラブラブな空気の時って笑ってますよね」と明かした。

 また、結婚すると夫の実家との付き合いが始まる。いわゆる嫁姑の問題が煩わしく思え、結婚への踏ん切りがつかない人もいるだろう。

 下田さんは、夫の両親と会う時に自分の中での決めごとがあった。

 「敬語を使わないということを初対面の結婚の許可取りの日から徹底してきた」

 非常識な考えは、ひとつの賭けだったという。

 「一般的に、結婚相手の両親には敬語を使い、礼儀を重んじて接しますよね。だけど、嫁なんて気に入らない、姑なんか死ねって思っているのが一般的。それってつまり常識通りにやってもうまくいかないってこと。私は、できれば向こうの両親とは仲良くなれたほうがいいと思ったから、ここは一か八かで非常識だけど仲良くなれる可能性のあるやり方をしよう!と作戦を立てて決行しました。敬語は使わず、なつくようにしたんです。一緒にいてお互いに息の詰まるようなふるまいはしない。ただし敬語は使わなくても敬意は徹底して払う。だからもしそれで嫌われた場合、相手は頭が悪いし変にプライドが高い人だから、彼の両親がそういう人なら付き合わないでいいやとも思っていた。だから可能性に賭けようって」

 結果、下田さんは賭けに勝った。夫の両親と初対面で意気投合。今では直也さん抜きで会うなど、すごく仲がいい。

 心から結婚してよかったと思う毎日。しかし、このままの関係をキープするために絶対に譲れない一線がある。それは女性問題だ。直也さんには、ハッキリとこう伝えている。

 「スナックもクラブもキャバクラもAVもすべてNGにしています。リスク対策としてそうした方がいい。結婚したからといって恋する機能がなくなるわけじゃないですから」

 昨今、まるで流行のように出てくる不倫問題についての見解も示してくれた。

 「不倫する人の気持ちは理解できる。でも私なら、不倫する前に離婚します。カレのことを気に入ってないから他の人を好きになるわけで、だったらカレのことが気に入らなくなった時点で離婚する。だから、私は不倫にはならない。だって気に入ってない男の面倒を見るのは面倒くさいじゃないですか。そういう意味でカレのことが大好きじゃなかったら、そもそも夫婦ではいたくない」 

 「自分はしないと思っていた」結婚で新たな発見や喜びを感じた下田さん。今、独身の女性にエールを送る。

 「結婚してないうちは、同時進行でいろんな男性と遊ぶべきだと思いますよ。付き合う程度の仲ならば、二股、三股することに、まったく引け目を感じる必要がないし、この人のここが嫌だなとか、やっぱ違うかもと思ったら、どんどん次の人に行くべき。理想の男性と出会うのは確率論だと思うから、毎日にとことん詰め込んで、巻きで進めていかないと出会えない。パワーは要りますけどね、でも自分の人生を好きになりたいなら、ちゃんと本気になって探した方が良いと思う。そして何より、まずは独身の人生に飽きるぐらい遊び倒した方がいい。私が結婚の魅力をいくら伝えても、本人が独身に飽きてないと結婚できないですよ。だから、独身時代はチャラさが大事です。ちゃんとチャラついておくとイイ結婚ができますよ!」

 このたび母になった下田さん。出産を経て、どんな思いを抱くのか。母になった時に感じる次の言葉が今はただ、待ち遠しい。

 ◆下田美咲(しもだ・みさき)1989年生まれ。エッセイスト。13歳でスカウトされ、モデル、アイドルとして活動。高校卒業後、数年間のニート生活を送るが、21歳のときに自身が企画・撮影・編集・演出・監督を務める下田美咲の動画プロジェクトをスタート。YouTubeで当時としては異例の1000万回再生を突破し注目される。現在は、cakesにて恋愛コラム「下田美咲の口説き方」、小説「人生の作戦会議!――なんでも解決しちゃう女、王生際ハナコ」を連載中。

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