【女子野球】創部2年目ハナマウイが初の決勝進出、尚美学園大とアマ女子野球の頂点争う

スポーツ報知
創部2年目で悲願の決勝進出を決め、喜ぶハナマウイ・ナイン(カメラ・軍司 敦史)

◆女子硬式野球伊予銀行杯第14回全日本選手権大会第5日▽準決勝 ハナマウイ 3―2 履正社RECTOVENUS、尚美学園大 3―0 侍(8日・松山市マドンナスタジアム)

 アマ女子野球の日本一を決める全日本選手権の準決勝2試合が8日、愛媛・松山市で行われ、創部2年目のハナマウイ(東京)と尚美学園大(埼玉)が9日の決勝に進出した。

 ハナマウイは都内の介護サービス会社が設立したクラブチームで、昨年から始動。侍ジャパン女子代表「マドンナジャパン」主将の出口彩香(26)ら実力ある選手らがそろい、前回大会では部員10人ながら、準決勝まで進出した。今年は部員も17人まで増え、連戦による消耗で勝ち抜けなかった決勝進出を目標に勝ち上がった。

 マドンナジャパンの監督でもある橘田恵監督(35)率いる履正社RECTOVENUSとの準決勝では、2回に1死から満塁のチャンスを作ると達磨沙嬉(22)の犠飛で先制。3回と4回にも1点ずつ加えた。履正社RECTOVENUSも6回に3連打などで2点を返したが、先発の元代表・長池玲美菜(24)が低めに集める好投をみせ、あと一歩及ばなかった。

 女子プロ野球から“出戻り”した出口にとって、全日本選手権の決勝は尚美学園大時代の14年以来となる。「去年より良い成績が目標でしたが(達成でき)、気持ちの強いチームなので初優勝したい」と後輩との決戦に意気込み。前日の準々決勝から連投になった長池も「(6回のピンチも)周りが守ってくれると信じていました」とプレッシャー無く乗り切れたと明かした。同社の社長を務める森賢司監督は「仕事をしながら野球を続けるのは簡単ではないが、みんなが頑張った結果が、こう(決勝進出)になった」とナインをたたえた。

 一方、昨年の決勝で1点差で敗れている尚美学園大にとっても、4年ぶり5度目の優勝は何とか取りたいところ。この日、コースの内外使い分ける投球で相手を翻弄し6安打完封したエースで主将で日本代表の田中露朝(22)は、「入学してから優勝が遠のいているので、最後の選手権を取るために戦いたい」と抱負。西武などで活躍した新谷博監督(54)は、「強いチームが増えた群雄割拠の中、何とか彼女らに優勝させてあげたい」と総力をあげて勝ち取りたいと語った。

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