日本製紙石巻・石黒、2年目の挑戦!定位置獲る

スポーツ報知
トス打撃に取り組む日本製紙石巻・石黒

 先輩たちに挑戦状だ。社会人野球・日本製紙石巻(宮城)で入社2年目の石黒凌外野手(23)=星槎道都大=が、定位置奪取へバットを振り続けている。昨年はルーキーながら夏場以降に出場機会をつかみ、チームの“本塁打王”。2年目の飛躍をみせ、白星につながる一打を何本も放つ。チームは静岡・掛川キャンプに向けて7日に出発する。

 チーム内の激しい競争に勝つ。「先輩方はいい打者ばかり。何か一つ武器を持って、外せないなと思われるようにしたい」と石黒が意気込みを語った。2年目での定位置奪取へ、最大の武器は昨夏以降急成長した長打力だ。

 都市対抗野球東北2次予選敗退後、星槎道都大では本格的に取り組んでいなかったウェートトレの頻度を増加。鍛える個所を意識しながらパワーアップに努めると、石黒は「体重や筋力がついて、想像以上に伸びるようになった」と胸を張った。出場機会が増えた8月以降に本塁打を4本打ち、計6本塁打はチーム最多。冬場も継続してウェートトレに取り組んで力をつけながら、強く振ることを徹底して最後の1人になるまで居残り練習を続けた。

 「体の強さもあるし、尻回りが大きくなって体つきが変わった」と前田直樹監督(40)も期待。ここ数年レギュラー陣がやや固定化されてきたチームにとって、石黒ら新戦力の台頭は活性化につながる。定位置争いが激しいほどチーム力の底上げになり、より強いチームに変わっていくのだ。

 昨年は都市対抗、日本選手権ともに出場を逃しただけに、石黒は「去年はチームに貢献した感覚はなかった。いい場面で1本出せるようになりたい」と気合十分。実戦経験豊富な先輩選手に負けじと、昨年感じた自信と冬場の成果を合わせ、長打を量産する。(有吉 広紀)

 ◆石黒 凌(いしぐろ・りょう)1995年5月31日、北海道・北広島市生まれ。23歳。小1で野球を始める。北海学園札幌から星槎道都大に進み、4年秋は4番に座り明治神宮大会準優勝。2018年から日本製紙石巻に加わり、今年2年目。180センチ、90キロ。右投右打。家族は父、弟、祖父母。

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