エンゼルス大谷の兄、トヨタ自動車東日本の龍太がソロ&二塁打 コールド負けも奮闘

スポーツ報知
右越えソロを放ち、ベンチにハイタッチで迎えられるトヨタ自動車東日本の大谷

◆社会人野球東京大会 ▽予選リーグ Bブロック トヨタ自動車東日本1―10NTT東日本=7回コールド=(11日・神宮)

 エンゼルス・大谷翔平投手(24)の兄でトヨタ自動車東日本の大谷龍太コーチ兼外野手(30)が11日、公式戦幕開けの社会人野球東京大会のNTT東日本戦に「1番・DH」で出場し、右越えソロなど3打数2安打1打点と奮起した。

 3点を追う3回1死。カウント2ボール2ストライクから外角直球に腕を伸ばした。「打った瞬間、うまく押し込めたので、入ったと思った。練習でも出ない打球」。弟をほうふつとさせる逆方向への鋭い弾道が右翼席に飛び込んだ。

 初回に空振り三振を喫し、「アプローチを変えた」。追い込まれながら「割り切ってポイントを前に置いた」と直球を読み、「公式戦では数年ぶり」という一発。6回には三塁線を破る二塁打を放ち、7回コールド負けにも意地を示した。

 東日本大震災から8年を迎えたこの日、地元・岩手から両親、妻子が駆けつけた。父・徹さんは「特別な日に打ててよかった。見に来た試合で本塁打を打ったのは、初めてですかね」と喜んだ。「昔から足は速かった。弟と一緒で体(187センチ、90キロ)は大きいので、年々、力がついてきたと思う」と振り返り、「できるだけ長く現役でやってほしい」と願った。

 父は昨秋の右肘手術から投球練習を再開した次男にも目を向けた。「年末年始に1日だけ帰省して、家族で一緒に食事しました。昨年の都市対抗のときも兄に連絡して、気にしているみたい。本塁打を知ったら、喜ぶでしょう。リハビリして、ゆっくり焦らずやってほしい」。3・11に描いた兄のアーチが、翔平の復帰を後押しする。

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