花咲徳栄・野村、横浜を毎回13K斬り

スポーツ報知
横浜との練習試合で2失点13奪三振で完投した花咲徳栄・野村

◆練習試合 横浜2―2花咲徳栄(1日・横浜グラウンド)

 昨夏の甲子園を制した花咲徳栄(北埼玉)の今秋ドラフト上位候補スラッガー・野村佑希内野手(3年)が、投手としての高い能力を披露した。横浜(南神奈川)との練習試合に「4番・投手」で出場。毎回&先発全員の13奪三振で、4安打2失点完投。2年連続の甲子園出場に投打で貢献することを誓った。試合は2―2で引き分けた。また、関東地方のトップを切って、東西東京大会で開会式(神宮)が行われた。

 キレ味鋭いスライダーに、相手打者のバットは次々と空を切った。同点の9回1死。先発した野村は横浜の4番・長南有航左翼手(3年)をスライダーで空振り三振に仕留め、先発全員から毎回の13三振を奪った。「追い込めたら自信があった」と汗を拭った。

 昨夏甲子園は2年生ながら全6試合に「4番・一塁」で先発し、打率5割2分、2本塁打、6打点の大暴れ。全国制覇に貢献した。そんな高校通算56本塁打のスラッガーは、投げても最速146キロの速球派右腕だ。強力打線を相手に4安打2失点。今後を見据えて完投を志願し「強いチーム相手に投げ切れたので、そこは良かったです」と手応え。岩井隆監督(48)は「投手は2枚かな」とエース右腕・中田優斗(3年)とともにマウンドでもフル回転させるプランを示唆した。

 この日は4球団のスカウトが視察。5人態勢で訪れたソフトバンクの永井編成・育成部長兼スカウト室長は「投手は初めて見た。思ったよりもまとまっていて、いいピッチャー」と新たな一面に目を見張った。

 北埼玉大会は7日に開幕し、12日の初戦で桶川西と対戦する。「しっかり勝てるようにしたい」。投打で引っ張り、夏の甲子園連覇まで突き進む。(宮下 京香)

 ◆野村 佑希(のむら・ゆうき)2000年6月26日、米ミシガン州生まれ。18歳。「ジェームス」のミドルネームを持つ。幼少期から群馬に住み、小学2年から剛志ジュニアーズで野球を始め、中学時代は太田市シニアに所属。花咲徳栄では1年秋から4番。185センチ、96キロ。右投右打。家族は父、母、姉、妹。

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