【北北海道】旭川大高・沼田、5球団スカウトの前で自己最速タイ146キロ

スポーツ報知
マウンドで雄たけびを上げる旭川大高・沼田(右)

◆北海道大会 ▽Cブロック代表決定戦 旭川大高8―1旭川永嶺=7回コールド=(4日、旭川スタルヒン)

 代表決定戦が行われ、北北海道大会(14日開幕・旭川スタルヒン)に挑む旭川地区では、旭川大高が旭川永嶺に8―1でコールド勝ちし、3年連続22度目の出場を決めた。組み合わせ抽選は、6日に行われる。

 圧巻だった。6回、旭川大高のエース・沼田翔平(3年)が3番手で登板。1死から3番打者に対し、自己最速タイの146キロ直球で見逃し三振を奪うなど、3者連続Kでねじ伏せた。プロ5球団のスカウトが見守る前で、175センチ右腕は2回を投げ2安打無失点。4奪三振の快投に「冷静に投げることができた」と、白い歯をこぼした。

 不屈の精神は落語家から学んだ。昨秋、今春と2季連続で旭川実に代表決定戦で敗退。春は先発で2回4失点で降板した。失意のどん底にいたエースを救ったのが、初代林家三平の最後の弟子・林家とんでん平(66)だった。大会後に同校で講演。「夢をかなえるには何度も山を越えないといけない。山で心が折れそうになっても、もう一度と言い聞かせることが大事」。何度も悔し涙を流した右腕の胸に、この言葉が響いた。「これだ、と思った。もう最後。先を見ずに戦いたい」。大きな山を越えた先に、甲子園がある。(清藤 駿太)

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