【東東京】郁文館・関、メンディー先輩超えの初戦突破

スポーツ報知
正則学園戦に先発し、好投した郁文館・関(カメラ・大谷 翔太)

◆全国高校野球選手権 東東京大会 ▽1回戦 郁文館3―0正則学園(8日・神宮第二)

 メンディー先輩、勝ちました! 東東京では、郁文館(いくぶんかん)のエース右腕・関智也(3年)が散発4安打で、練習試合を含めて高校初完封。野球部OBで、6月の巨人戦での始球式で驚異の133キロを計測した関口メンディー(27)が3年時に果たせなかった初戦突破を飾った。

 最後の打者を中飛に打ちとると、関はグラブをポーンと叩き、笑顔を見せた。散発4安打1四球で三塁を踏ませずに完封勝ち。公式戦どころか、練習試合を含めても高校初となる快投だ。「低い球を意識して、絶対負けないという気持ちで投げました」。安定した投球で、チームを3年連続の初戦突破へ導いた。

 先輩の活躍が、心に小さな炎をともした。GENERATIONS、EXILEで活躍する関口メンディーは野球部OB。在学時に三塁手として活躍していた先輩は、6月5日に行われた巨人・楽天戦(東京D)の始球式で133キロの剛速球を披露。自身の最速132キロを1キロ上回られ、「やられたわー、と思いました」。

 それでも、先輩超えを果たした。メンディーは3年生だった2008年夏は初戦敗退。高橋雄仁監督(33)から「今年は関のチーム」と期待される大黒柱は、絶妙なコントロールで相手打線を翻弄。自身はチームに夏1勝をもたらしてみせた。

 自慢の体力は、先輩にも負けない。172センチ、66キロの細身だが、練習場を外周する8キロマラソンではチーム1位。「スタミナは自信があります。次も、勝てるなという雰囲気をつくりたいです」と、早くも10日に行われる2回戦(対渋谷教育渋谷)を見据えた。

 狙うのは勝利だけじゃない。野手だった先輩に抜かれては、心中穏やかではない。「次はメンディーさんを超えたいですね」。決して速球派ではないが、自己最速を2キロ更新する134キロをマークして、球速でも先輩超えを果たす。(大谷 翔太)

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