星槎国際湘南・松下は高校通算46本塁打の“由伸2世”…同じ土屋監督から指導 

スポーツ報知
土屋監督から指導を受ける松下(左)

 各地の注目選手紹介。星槎国際湘南(神奈川)の4番・松下壮悟一塁手(3年)は、高校通算46本塁打を誇るプロ注目のスラッガーだ。

 スイングは鋭く、軌道もいい。創部8年目。広域通信制高・星槎国際湘南の主将・松下は高校通算46発のスラッガーだ。プロ注目の左の強打者は「最終的には、横浜スタジアムで監督を胴上げしたい」と意気込んだ。

 同校の指揮官は桐蔭学園時代に巨人・高橋由伸監督らを育て、春夏通算10度の甲子園に導いた土屋恵三郎監督(64)だ。名将は激戦区・神奈川を勝ち抜くため、エースと4番を確立することが重要と考えた。エースには松下の1学年上に、オリックス入りした本田仁海がいた。4番候補はいないか―。視察を繰り返す夏、中3の松下に出会った。才能にほれ込み、入学を勧めた。由伸と同じ左打者。「スイングは群を抜いている。4番に育てられる」。強い確信があった。

 土屋監督は1年春から4番に据えた。夏の県大会では16打数10安打。打率は驚異の6割2分5厘と鮮烈デビューを飾った。中学時代はたった3本塁打だったが、潜在能力は別格だった。

 入学直後から毎朝5時に寮の前でスイングを行い、理想の打撃を追求。指揮官も毎朝出向き、タイミングの取り方など細かい部分まで指導した。「監督とじっくり話せる」と松下にとっては有意義な時間だった。

 2年冬からは自慢のスイングスピードのさらなる向上を図り「1日全体で、1000回は振った」と特長を強化。土屋監督も「1年の時より、数段と速くなった」と成長ぶりに目を細める。DeNA・筒香の動画を見て「逆方向の打球を手本に」と新たに広角打ちにも取り組み、ここまで46発の本塁打を積み重ねてきた。

 同校は12日の初戦で横浜学園と対戦する。松下は「勝つことが監督への一番の恩返し」と力を込め、土屋監督も「由伸みたいな勝負強いバッターになってほしい」と願う。100回記念の夏、二人三脚で初優勝をつかむ。(宮下 京香)

 ◆松下 壮悟(まつした・そうご)2000年11月20日、神奈川・伊勢原市生まれ。17歳。小2の時に緑台少年野球教室で野球を始め、小6夏に高部屋少年野球部に移籍。成瀬中では、伊勢原シニアに所属。星槎国際湘南では1年春の県大会から4番。2年春には初の県4強入り。50メートル走6秒7。179センチ、88キロ。右投左打。家族は両親と姉、兄。

野球

×