【滋賀】彦根東の秀才エース・増居4回7K!春夏連続聖地へ好発進

◆第100回全国高校野球選手権記念大会滋賀大会 ▽1回戦 彦根東12―0大津=5回コールド=(12日・彦根)
滋賀では、今春センバツに出場した彦根東が大津に5回コールド勝ちした。京大進学志望のエース左腕・増居翔太(3年)が、先発で4回を1安打無失点7奪三振の好投。初の2年連続出場と、侍ジャパン高校代表入りを目指す。
センバツと同じように、彦根東の増居は涼しい顔で左腕を振った。「(50球中)ほとんど真っすぐで、コースに投げ分けた。変化球は2、3球」。キレのある直球で4回を1安打無失点7奪三振に抑えた。打線も12安打12得点と爆発し、5回コールドで圧勝した。
村中隆之監督(50)は「100点でしょう。安心して見ていられた」と称賛したが、本人は「センバツが100なら60~70ぐらい。大会後に調子を崩して戻ってきていない感じ。フォームがしっくりきていない。腕を振っている割には球がいっていない」と、首をかしげても圧巻の内容だ。
今春センバツでは、花巻東(岩手)との3回戦で、9回まで無安打無得点に抑えながら、延長10回に初安打を浴び、最後は中犠飛を許してサヨナラ負けした。ノーヒッターにはなれなかったが、プロのスカウトから「大会NO1投手」の声も上がり、6月には「第12回BFA U18アジア野球選手権大会」(9月3~9日・宮崎)高校日本代表の第1次候補30人に選ばれた。
センバツ後、プロ入りについて「限界を感じてるというか、今のレベルが一番と自分で分析している」と、冷静過ぎるジャッジで否定。この日も強い京大進学志望は変わっていないと明かし、18人に絞られる侍ジャパン高校日本代表には「夏もしっかり投げないと選ばれない」と、初の2年連続出場が選出への“ノルマ”としている。甲子園経由でU18、そして京大へ―。秀才エースが受験モードになるのは、まだ先だ。(伊井 亮一)