【北北海道】クラーク、後藤&岡田 2試合連続アベック弾!しかも初回に

スポーツ報知
2戦連続の初回先頭打者弾を放ち、笑顔でホームインするクラーク・後藤

◆第100回全国高校野球選手権記念北北海道大会 ▽準々決勝 クラーク13―1旭川龍谷=5回コールド=(18日・旭川スタルヒン)

 北大会で準々決勝3試合が行われ、ベスト4が出そろった。クラークは旭川龍谷に13―1の5回コールド勝ち。初回に1番・後藤修志三塁手が右越え先頭打者本塁打を放てば、8番・岡田昴大二塁手(ともに3年)も3ラン。1回戦の帯広柏葉戦に続く、アベック弾を放った。

 まるで“デジャブ”のように、同じ光景が繰り返された。初回、クラークの先頭・後藤が、逆方向となる右中間へ先頭打者アーチを描いた。2試合連続の先頭打者弾。「とにかく『入れ』という気持ちだった」。3点を追加し、なおも2死一、二塁で8番・岡田が3ラン。帯広柏葉戦と同じく、またも初回に「後藤・岡田」のアベック弾がさく裂した。

 恐怖の1番も今春は絶不調。「詰まるのが嫌で、左肩が開いていた」。打撃練習では“引っ張り”を禁止。体の近くまで球を引きつけられるようになり、初戦の右越えに続く逆方向への「2発」につながった。佐々木啓司監督(62)も「もう、どうしちゃったんでしょう。長い間、野球の監督をやってるけど、(2戦連続の先頭打者アーチは)初めて見たね」と目を丸くした。

 一度は野球を諦めかけた。京都の名門・龍谷大平安に入学した後藤。だが、部になじめず1年夏で野球から離れた。その時、たまたま甲子園をテレビで観戦。初出場のクラークが、劣勢にも明るく野球をする姿を見て、心が動いた。こんなチームで野球がやりたい―。北海道での再起を誓い、一昨年9月に転校。家族のように温かいクラークには、すぐに溶け込むことができた。

 「最初、見たときは困った顔していてさ。野球ができるのか、と思ったよ。ただ、クラークファミリーの中でよみがえったね」と佐々木監督は振り返る。後藤も「甲子園で元気に野球をやっている姿を両親に見せたい。恩返しは甲子園に行くこと」。聖地まであと2勝。背中を押してくれた両親のためにも、甲子園切符は譲れない。(清藤 駿太)

野球

×