【群馬】藤岡中央の怪腕・門馬亮、毎回14Kで8強入り 3試合24イニングで35K

スポーツ報知
9回5失点も、14奪三振で完投勝利した藤岡中央・門馬(カメラ・森下 知玲)

◆第100回全国高校野球選手権記念群馬大会▽3回戦 藤岡中央10―5東農大二(18日・高崎城南)

 藤岡中央(群馬)の145キロ右腕・門馬亮(3年)は13安打5失点(自責4)と苦しみながら、毎回の14奪三振完投勝利。3戦24イニングで35奪三振の快投を見せ、8強入りした。

 最後の対戦を楽しんでいた。5点リードの9回2死一、二塁。マウンドの門馬は、捕手の鈴木優典(3年)の意図を察知した。「笑ってストレートのサインが出ていたので、一番力を出せた」。カウント2―2からの6球目。一番の武器とする最速145キロの直球で空振り三振に仕留め、満面の笑みを見せた。

 最後の打者は角田陸斗捕手(3年)。藤岡北中時代の同級生だ。藤岡中央は女房役の鈴木をはじめ、藤岡北中を卒業した5人の3年生が、それぞれの守備位置から勝負の行方を見守っていた。「藤岡から甲子園へ」を目指して入学した仲間の思いを背負う右腕は「自分の仕事ができていなかったので、最後くらい試合を締めなきゃと思っていた」。13安打で5点を失ったが、毎回の14奪三振完投勝利に胸を張った。

 昨秋県大会で、創部初の4強入り。今春センバツの21世紀枠候補校に選出されたが、吉報は届かなかった。昨年12月には、陸上競技用のハンマーがサッカー部員の頭部を直撃する死亡事故があり、ナインも悲しみにくれた。100回記念の夏に甲子園出場を果たし、明るい話題を届けたい。

 21日の準々決勝は、昨秋準決勝で敗れた関東学園大付と対戦。門馬は今夏3戦24イニングを投げ、35三振を奪う快投。雪辱の準備は整った。「悔しい思いをして冬に頑張ってきた。格上だからストレートだけで通用しない。変化球を使いながら自分のピッチングをしたい」と汗を拭い、気合を入れ直した。

 ◆門馬 亮(もんま・りょう)2000年10月25日、群馬・藤岡市生まれ。17歳。小2で野球を始める。前橋シニアでは主に控え投手。三塁手も経験した。入学時からストレートの最速は20キロアップし、現在は145キロ。177センチ、82キロ。右投右打。家族は両親と兄。

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