【石川】金沢商、公式戦2戦目の川田完封…さあ次戦VS星稜

スポーツ報知
4安打完封の好投を見せた金沢商・川田

◆第100回全国高校野球選手権記念石川大会▽準々決勝 金沢商1―0遊学館(22日・石川県立)

 準々決勝2試合が行われ、金沢商が遊学館を1―0で下し、39年ぶり2度目の4強進出を果たした。6回に敵失で1点を先制すると、2年生左腕・川田龍成が散発4安打完封の快投。遊学館は9年連続4強入りを逃した。準決勝は24日に行われる。

 最後の打球が中堅手のグラブに収まるのを見届けた金沢商・川田は、167センチの小さな体で飛び上がった。夏の石川大会で遊学館が完封負けを喫したのは、史上初。公式戦2度目の登板で快挙を成し遂げた背番号11は、「びっくりしたけど、うれしいです」とあどけない顔をほころばせた。

 直球の最速は「130キロ前後」でも、強気にインコースを攻め続けた。公式戦登板は今大会2回戦で2/3回を投げただけだが、5回終了時には「この調子で最後まで投げよう」と腹をくくった。8回2死で左膝の裏がつり、マウンドにしゃがみ込んだ。9回も2死一、二塁のピンチを迎えたが、マウンド上で仲間に「俺らがおるから落ち着いていけ」と励まされて乗り切った。

 川田と同学年で背番号1の惣田峻介は178センチ、83キロの大型右腕。背番号10の右腕・村井拓海(2年)と3人でエースの座を争う。「親にも食べるように言われますが、食べても体重が増えないんです」と話す56キロの川田は、「タイプは違うが、自分も惣田に負けていないと思う」と胸を張った。

 準決勝で対戦する星稜には、春の準々決勝で2―6で敗れている。山田斉監督(57)は「星稜は選手がいっぱい余っているので(投手は)誰が投げてくるのか分からない」と苦笑しながらも、「春にやられたんで、取り返さなきゃいけない」と決意。シンデレラボーイとなった川田は「先発じゃなくても2年生投手3人でつないで勝ちたい。(星稜の2年生エース)奥川と投げ合いたい」と意気込んだ。星稜を下せば、1966年以来52年ぶりの甲子園に王手がかかる。(勝田 成紀)

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