【福島】聖光学院、戦後最長のV12 夏県内72連勝

スポーツ報知
夏の福島大会12連覇を達成した聖光学院ナインはスタンドへ向かって笑顔で駆け出す

◆第100回全国高校野球選手権記念福島大会 ▽決勝 聖光学院15―2福島商(22日・いわきグリーン)

 全国10大会で決勝が行われ、福島では、聖光学院が同大会決勝での最多得点差を更新する13点差で福島商に大勝。戦後全国最多となる夏の甲子園連続出場記録を「12」に更新し、15度目の出場を決めた。

 福島県内無敵の王者が、自慢の打力を爆発させた。初回1死満塁から5番・五味卓馬が中前適時打で2点を先制すると、3回には4番・須田優真が左翼席中段に運ぶソロ本塁打。7回は五味の左翼への2点本塁打を含めて6点を挙げるなど、攻撃の手を緩めず15得点。13点差は県大会決勝の最多得点差で、戦後最長を更新する12連覇に花を添えた。斎藤智也監督(55)は「自然体で力を出し切ってくれた」とたたえた。

 意識改革で成長した。今春のセンバツは2回戦で東海大相模に3―12と完敗。初回に6失点したことでチーム全体に「勝てない」雰囲気が出た。「がむしゃらに自分たちの野球を貫く大切さを知った」と矢吹栄希(はるき)主将。攻めの姿勢を貫き、春以降は公式戦負けなし。東北大会でも僅差の試合で競り勝つ強さを身につけてきた。

 部員117人の大所帯。決勝前には出場できない選手からのメッセージビデオを見て気持ちを高ぶらせた。また、五味はいつも居残り練習に付き合ってくれた打撃投手の菊池哲平(3年)から「生き様を見せてこい」と手紙をもらい「一緒に戦っていると思えた」と気合を注入し、5打数4安打4打点と大暴れ。福島商を昨秋準々決勝、今春決勝に続き10点差以上で退け、夏の県内72連勝につなげた。

 12年連続で立つことになった夏の甲子園。15度の出場のうち4度は準々決勝で涙をのんでいる。「またチャンスをもらえたので、今度こそ超えてみたい」と斎藤監督。がむしゃらに攻め続ける聖光野球で今度こそ頂点に挑む。(遠藤 洋之)

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