【奈良】天理4強入り、太田の通算31号はビックリ右方向

スポーツ報知
6回1死一、三塁、天理・太田が右中間に3ランを放つ(カメラ・牟禮 聡志)

◆第100回全国高校野球選手権記念奈良大会 ▽準々決勝 天理15-4五條=6回コールド=(24日・佐藤薬品)

 奈良では、天理のドラフト上位候補・太田椋内野手(3年)が今大会2本塁打目の3ランを放ち、4強入りに貢献した。

 本人も驚きの打球の伸びだった。6回1死一、三塁、天理の3番・太田椋内野手(3年)が今大会第2号となる3ランを右中間席にたたき込んだ。外角低めの直球を逆方向へ運び、「手応えは良かったですが、入るか入らないかという感じでした。右方向への本塁打は2、3本目」とドラフト上位候補にとって予想外の高校通算31号だった。

 春まで徹底的に素振りを行い、「右中間に長打が出るように」とスイングスピードをアップしてきた。中村良二監督(50)は「(逆方向へは)ビックリ。打撃センスがある」と目を丸くした。22日には報徳学園の小園海斗内野手(3年)が衝撃のバックスクリーン弾。同世代で同じ遊撃手の活躍が刺激になった。「寮に置いてる新聞で見て、火がつきました」と2安打4打点の結果を出した。

 この日は守備でも魅せた。2回2死から中前に抜けそうな打球をダイビングキャッチ。素早く送球して遊ゴロに仕留めた。「打撃よりも守備を見てほしい」と有言実行の美技だった。視察した西武・渡辺久信シニアディレクター兼編成部長は「球際の強さが出たいい守備。ずっと追いかけてる選手です」と高く評価した。

 父・暁氏は元近鉄内野手で現在はオリックスの打撃投手を務める。4強入りを決め、27日の準決勝は今春に5回コールド負けした智弁学園との対戦だけに気持ちを引き締めた。「ベンチ、スタンドも一体となってやらないと勝てない」と太田が攻守で引っ張り、最大の山場を乗り越える。(牟禮 聡志)

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