【北神奈川】東海大相模、ノーシード公立校にヒヤリ 初回5失点から執念のサヨナラ勝ち

スポーツ報知
9回無死二塁、左越えに2ランを放ちガッツポーズする東海大相模・森下(右)(カメラ・大谷 翔太)

◆第100回全国高校野球選手権記念北神奈川大会 ▽準々決勝 東海大相模9x―8相模原(24日、横浜)

 北神奈川では、V候補の東海大相模が最大5点差をはね返し、逆転サヨナラ勝ちで4強入りした。

 重苦しい空気を切り裂くアーチが飛び出した。東海大相模は、2点を追う9回無死二塁、森下翔太中堅手(3年)がチェンジアップをとらえ、左翼席に2試合連続となる同点弾をたたき込んだ。勢いに乗ったチームはヒットと2四球で1死満塁とし、井上恵捕手(2年)の二塁強襲内野安打でサヨナラ勝ち。春夏連続の甲子園出場に向け、4強へ進んだ。起死回生の一発を放った主砲は「Tシャツにも書いてある“執念”で打ちました。ベンチを盛り上げてやろうと思っていたのでうれしかったです」。

 まさかの展開だった。「打ち勝つ野球」を掲げるノーシード公立校、相模原に初回から5連打を含む6安打で5失点。先発の浅海大輝(3年)は1回途中でエース右腕・斎藤礼二(3年)にマウンドを譲った。5回に5番・吉田元登三塁手(3年)の左越え2ランなどで追いついたが、7回には斎藤も3点を献上した。

 そんな状況でも森下はポジティブだった。打順が回る9回の攻撃。「追い込まれているというよりは、まだ9回があるという気持ちでした」。練習から常にチャンスの場面を想定してバットを振っている主軸は「イメージ通りだったので、リラックスして打席に入れた」。高校通算57号で、見事に結果に結びつけた。

 27日に行われる準決勝の相手は慶応。森下は「打点を稼ぐことが自分の役割だが、究極の場面ではまた一発を狙いたい。3年生が活躍して、どこのチームにも負けない試合をしたいです」と、次も一撃で試合を決めるつもりだ。(大谷 翔太)

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