【南神奈川】横浜3連覇王手!度会Jr.代打で4戦連続安打 元ヤクルトの父譲りの勝負強さ

スポーツ報知
5回2死一、二塁、右翼線に勝ち越しの適時二塁打を放った横浜の代打・度会(左)は二塁上でベンチに向かってガッツポーズする(カメラ・泉 貫太)

◆第100回全国高校野球選手権記念南神奈川大会 ▽準決勝 横浜9―8星槎国際湘南(26日・横浜)

 南神奈川の準決勝では、横浜が星槎国際湘南の猛追を振り切って3連覇に王手をかけた。元ヤクルト内野手・度会(わたらい)博文さん(46)=現球団職員=の次男・隆輝内野手(1年)が、代打で決勝適時二塁打を放った。

 苦しかった。5点リードの9回1死。横浜は5回から登板し、ここまで無安打投球だった152キロ左腕・及川雅貴(2年)が突如、崩れた。代打攻勢に4連打を浴び、降板。プロ注目の強打者で、最速149キロ右腕・万波中正(3年)を投入し、1点差で逃げ切った。平田徹監督(35)は「1回はこういう試合があるのは覚悟していた。でも次につながるいいゲームになったと思う」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 若き“代打の切り札”が試合を決めた。2点を追う5回、同点に追いつき、なお2死一、二塁。指揮官が動いた。代打に指名されたのは、1年生の度会だ。佐倉シニアでは、東海大相模の4番を打つスーパー1年生・西川僚祐とチームメートで、侍ジャパンU―15にも選ばれた好打者は、右翼線に勝ち越し二塁打。「ホッとした気持ちとうれしい気持ちと両方です」と大人びた笑顔を見せた。

 父譲りの勝負強さだ。今大会はスタメンで公式戦デビューとなった2回戦で4打数2安打。3回戦からは4試合連続で代打で起用され、いずれも安打。現在、5打席連続安打中で、通算は8打数6安打で2打点。打率は驚異の7割5分だ。元ヤクルトの父・博文さんも、01年に代打で2割9分6厘の高打率を残してリーグ優勝に貢献するなど、勝負強い代打として活躍した。「チャンスに強い自信はあります」と胸を張った。

 夢の甲子園まで1勝だ。「甲子園で優勝するため」に、千葉から横浜に進学した。「自分らしいバッティングでチームに貢献したいです」。1年生の頼もしいバットが、3年連続の聖地へ導く。(宮下 京香)

 ◆度会 隆輝(わたらい・りゅうき)2002年10月4日、千葉・市川市生まれ。15歳。3歳から野球を始め、小学では東京北砂リトルに所属。下貝塚中では佐倉シニアで、2年生から二塁のレギュラー。3年時には侍ジャパンU―15代表に選出された。高校では1年春からベンチ入り。180センチ、76キロ。右投左打。50メートルは6秒0。遠投は115メートル。

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