【北大阪】初登板の履正社・浜内「気持ちで投げた」あと1死…大阪桐蔭に逆転負け

スポーツ報知
9回2死満塁、山田の2点適時打で大阪桐蔭・中川(中)と藤原が勝ち越しの生還をする(左は履正社・浜内)

◆第100回全国高校野球選手権北大阪大会▽準決勝 大阪桐蔭6―4履正社(27日・シティ信金)

 敗戦投手となった履正社の先発の浜内太陽主将(3年)は高校生活最後の夏にして、この日が公式戦初登板だった。背番号9は4―3で迎えた9回、2死走者なしまで大阪桐蔭を追いつめたが力尽き、4者連続四球や勝ち越し2点タイムリーを献上。敗戦後は「気持ちで負けないように投げた。勝てなくてみんなに申し訳ない」と唇をかんだ。

 大阪・松原ボーイズに所属していた中学時代までは投手兼野手だったが、履正社では右肩を故障した際、野手に専念。「1年生の時のB戦(二軍戦)で投げたぐらい」と岡田龍生監督(57)。昨春センバツ決勝の大阪桐蔭戦では2年生ながら一塁手で出場した浜内は、2安打2打点と活躍している。だが今夏、連戦による投手陣の疲弊を考えていた岡田監督から投手復帰を相談され、約1か月前から投げ込んでいた。

 大一番の先発を言い渡されたのは、この日の朝。いざ試合が始まると、スライダーがさえ、春のセンバツ王者相手を6回まで零封した。7回途中に一度降板したが、8回から再び登板。背中でチームを引っ張った。

 試合後の球場出口で、タイムリーを打たれた大阪桐蔭の4番・藤原恭大に「チェンジアップ、打つなよ」と笑顔で語りかけ、健闘をたたえあった浜内。「大学でも野球を続けたい。投手と野手、両方やりたい」とこの日の力投に自信を深めた様子だ。打倒・大阪桐蔭は後輩たちに託したが、この日のマウンド上では、その名のごとく太陽のように存在感を示した。

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