【東兵庫】報徳学園8年ぶりV、プロ注目・小園「名前を売りたいし、絶対に日本一を取りたい」

スポーツ報知
優勝を決め、ガッツポーズで喜ぶ報徳学園・小園(右)

◆第100回全国高校野球選手権記念東兵庫大会 ▽決勝 報徳学園2―0市尼崎(28日・ほっともっとフィールド神戸)

 優勝を決めた瞬間、報徳学園の小園海斗は右手を突き上げた。歓喜の輪に飛び込むと、涙があふれ出た。「1、2年のときにすごく悔しい思いをした。集大成で甲子園に出られるので、すごくうれしい」。2年前の準々決勝で0―1と敗れた市尼崎に雪辱した。今秋ドラフト上位候補が4強入りした昨春センバツ以来の甲子園に帰ってくる。

 3回に右越え二塁打を放ち、四球で出塁した5回はヘッドスライディングで2点目のホームに飛び込んだ。視察した巨人の益田スカウトは「立浪をほうふつとさせる」と、通算487二塁打の日本記録を持つ元中日の立浪和義氏になぞらえた。

 就任2年目の大角健二監督(38)も目を潤ませた。「この学年は本当に苦労した。当初から力があると評価されていた。『甲子園に出て当然』と言われて、絶対に負けられない代だった」。敵失で決勝点を挙げる一方、自チームは6試合で1失策。名門らしい堅守は、帽子のツバに「日本一のショート」と書く小園が引っ張った。7月上旬の最後の練習試合で、三遊間を組む稲葉悠内野手(3年)が左すねを骨折。「稲葉を甲子園に連れていく」と有言実行した。

 ドラフト1位候補の大阪桐蔭・藤原恭大外野手(3年)とは中学時代のチームメート。甲子園での初対決を夢見て、今夏は同じ赤色のグラブでそろえた。「名前を売りたいし、絶対に日本一を取りたい」。第100回大会で小園のプレーを見られるのが、楽しみで仕方ない。(伊井 亮一)

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