星稜の大型ルーキー・寺西「まずは甲子園で140キロ以上」

スポーツ報知
186センチの長身から威力のある直球を投げ下ろす星稜・寺西

 第100回記念全国高校野球選手権(8月2日組み合わせ抽選、同5日開幕・甲子園)に出場する石川代表・星稜は29日、金沢市のグラウンドで練習を行った。昨秋にU―15侍ジャパンのクローザーとしてアジア選手権を制した身長186センチの1年生右腕・寺西成騎が「背番号18」でメンバー入り。「甲子園では他校の1年生に負けたくない」と力強く語った。2年前の夏に星稜OBの兄・建(専大1年)も立った聖地のマウンドで、15歳の超新星が輝きを放つ。

 星稜の大型ルーキーが、「背番号18」で甲子園デビューを果たす。3番・遊撃手の内山壮真とともに1年生でメンバー入りを果たした寺西は「1年生というのは関係なく、星稜のピッチャーとして甲子園で抑えられるよう全力で勝負したい」と口元を引き締めた。

 6月の北信越大会準々決勝で公式戦デビューし、5回無失点に抑えた。夏の石川大会の登板は3回戦だけ(2回無失点)だったが、林和成監督(43)は「決勝でも投げさせようと思っていた」と明かし、「夏にぐっと良くなった。真っすぐは角度もあり、三振が取れる。1年生とはいえ、信頼度が高い投手。甲子園でもチャンスがある」と高く評価した。

 高校での最速は139キロだが、根上中では軟式で141キロをマーク。1月にはテレビの企画で阪神・福留孝介外野手(41)から三振も奪った。入学時に「高校で150キロ台後半を出して、プロに行きたい」と語っていた寺西は「まずは甲子園で140キロ以上を出したい。ストレートは他校の1年生に負けたくない」と“世代NO1”を見据える。

 OBの松井秀喜氏(44)と同じ小・中学校、野球クラブ出身。身長191センチで「シン・ゴジラ」と呼ばれた兄・建は、エース・4番として甲子園に出場したが、1回戦で1回2/3、3失点で降板して涙をのんだ。甲子園出場を決め、兄からは「おめでとう。甲子園で投げる機会があったら暴れてこい」と激励されたという。

 ともにU―15侍ジャパンで活躍し、石川大会で背番号18だった右腕・荻原吟哉(1年)は、甲子園メンバーに残れなかった。「荻原のぶんも頑張らないといけない。アイツは秋へ向けて本気で練習に取り組むと思うので、自分も負けないように練習したい」。兄やライバルの思いも背負って、聖地のマウンドに立つ。(勝田 成紀)

 ◆寺西 成騎(てらにし・なるき)2002年10月18日、石川・能美市生まれ。15歳。浜小3年時に根上学童野球クラブで野球を始め、根上中3年の17年秋にU―15侍ジャパン選出。直球は最速139キロ(軟式は141キロ)。好きな球団は巨人。憧れの選手は大谷翔平(エンゼルス)。186センチ、79キロ。右投右打。家族は両親と兄。

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