“北陸の剛腕”高岡商・山田、復調の兆し ホップする直球を捕手絶賛

スポーツ報知
実戦形式のマウンドで好投した高岡商の山田

 第100回全国高校野球選手権記念大会が5日、甲子園で開幕する。高岡商(富山)は、プロ注目の148キロ左腕・山田龍聖(3年)が実戦形式で登板。1回を2奪三振、右飛に仕留め、佐賀商との初戦(7日)に向け順調な仕上がりを見せた。

 北陸の剛腕・山田がついに復調の兆しを見せた。大阪・松原市内で行った練習では、1イニング限定で打者と勝負。7月23日の富山大会準決勝以来となる、実戦形式のマウンドに挑んだ。「バッターに立ってもらった方が燃える。ボールにうまく力が伝わりました」と山田。伸びのある直球を武器に、先頭打者を空振りの3球三振で圧倒。続く打者も空振り、ファウル、見逃しで3球三振。3人目は右飛に仕留めた。

 投球の前後にもブルペンで調整。躍動感あふれるフォームから繰り出すストレートは、鋭くホップするように見えた。ボールを受けた筏秀生捕手(3年)は「ナイスボール。伸びてるよ」と何度も声をかけてミットの音を響かせた。好調時のフォームも参考に、微調整し続けてきた山田は「上半身と下半身のバランスが取れてきた。以前の感覚は取り戻せないが、新しい自分を見つけた」と手応えをつかんだ。

 昨年6月には自己最速の148キロをマーク。ボールの切れも抜群で、プロのスカウトも、その将来性を絶賛した。その後は不調に苦しみ、今春からも切れを欠いていたが、再浮上のきっかけはつかんだ。「腕が振れるフォームになったが、まだ上を目指したい」と山田。甲子園の大舞台で再ブレークを果たす。(中田 康博)

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