二松学舎大付・山田「来年と再来年戻ってくる」浦学の機動力強肩で封じた

スポーツ報知
5回2死満塁、敵失で二松学舎大付・山田(右)と交錯しながら生還した二塁走者の浦和学院・蛭間

◆第100回全国高校野球選手権記念大会第12日 ▽3回戦 浦和学院6―0二松学舎大付(16日・甲子園)

 あふれ出る感情に、二松学舎大付の1年生捕手・山田将義の顔がぬれた。同校初の8強進出を狙ったが、浦和学院に完封負け。14年、昨年に続き3大会連続で3回戦敗退となった。スタメンマスクをかぶり、3投手をリードしたが勝利に導けず。「3年生と監督さんを日本一にするという目標を全員で話していた。悔しい」と大粒の涙を流した。

 自慢のスイングが影を潜めた。東東京大会ではチームトップの10打点。バットでも2年連続の夏の甲子園出場に貢献したが、聖地では2試合で4打数無安打。「ヒットを1本も打てずに、迷惑をかけた。もっと打っていれば」とうなだれた。

 それでも二塁送球1・9秒の肩で、存在感を示した。同点の3回無死一塁。目の前に転がった犠打を素早い送球で二塁封殺すると、4回無死一塁でも、二盗を阻止した。南埼玉大会6試合で30盗塁をマークした浦和学院の機動力を封じた背番号12は「肩が通用するというところは感じました」。

 甲子園の土は、持って帰らなかった。「来年と再来年、また戻ってくるので。流れを持ってこられるようなリードができる捕手になりたい」。扇の中心から眺めた甲子園の景色を、来年こそ最高のものにする。(大谷 翔太)

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