済美・山口直 右翼スタメンも好救援で4強入り 今大会471球

スポーツ報知
力投する済美の2番手・山口直

◆第100回全国高校野球選手権記念大会第14日 ▽準々決勝 済美3―2報徳学園(18日・甲子園)

 狙って三振を奪った。2―1の5回1死一、三塁。打席に小園を迎えて、山口直が右翼からマウンドに向かった。今秋ドラフト1位候補に対して内角攻めで追い込み、最後はチェンジアップで空振り三振に切った。「小園との勝負を楽しみにしていた。(先発の)池内の分も抑えられてよかった」と胸を張った。

 山口直は3回戦まで3試合31イニングを完投。414球を投げ抜いていた。中矢太監督(44)は「エースを休ませると同時に(池内優一が)キャプテンとしてチームを引っ張ってきたので」と三塁手の主将を先発させた。だが、山口直はウズウズしていた。「先発で完投したかった。正直、悔しかったけど、すぐに切り替えた。初回からいけるようにライトで肩を回したり、準備はしていました」。公式戦初のリリーフで、4回2/3を3安打1失点と好投。“逆転の報徳”にお家芸を許さなかった。

 初出場で準優勝した2004年以来、14年ぶりの4強。準決勝で対決する大阪桐蔭とは昨秋の愛媛国体の1回戦で対戦した。4―3の9回に坂之下晴人に逆転サヨナラ3ランを許した。メンバー外だった山口直もそのシーンが目に焼き付いている。「借りを返したい。今度は先発で完投したい」。この日は57球だけで力を温存できた。この夏471球を投げていても、まだ投げ足りない。

野球

×