大阪桐蔭、強さの秘けつは「日本一の寮生活」にあった プレー以外の成長

スポーツ報知
優勝を祝い、宿舎で記念写真におさまる大阪桐蔭ナイン(カメラ・馬場 秀則)

◆第100回全国高校野球選手権記念大会最終日 ▽決勝 大阪桐蔭13―2金足農(21日・甲子園)

 第100回記念大会で大阪桐蔭(北大阪)が金足農(秋田)を破り、史上初となる2度目の春夏連覇を達成した。今秋ドラフト1位候補の根尾昂遊撃手(3年)が5回にバックスクリーンに今大会3本塁打目を放つなど、15安打13得点で4年ぶり5度目の優勝を飾った。V5は歴代3位タイ、春夏通算8度目のVは歴代2位。甲子園決勝は春夏通じて8戦全勝で、平成最後の夏の王者に輝いた。

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 大阪桐蔭の強さの秘けつは野球の実力だけにとどまらず、「人間力」の高さにもある。今大会では一塁コーチの奥田一聖と三塁コーチの俵藤夏冴(ともに3年)が、相手選手が負傷すると手当てに走る姿が度々、見られた。「自分が一番近くにいて早く行ける」と俵藤。有友部長は「プレーが切れれば、敵味方関係なく一番近くにいる者が対処すべきという話をした。徐々にできるようになってきた」とプレー以外の成長を褒めた。

 今大会は派手なガッツポーズが話題になったが、大阪桐蔭の選手は本塁打を打っても一喜一憂しない。「中川(卓也主将)が中心になって、口酸っぱく言っていた」と同部長は明かした。また、多くの選手が強さの要因に挙げたのが寮生活。携帯電話は禁止され、時間厳守、下級生の部屋にはなるべく入らないなどの規則がある。現チームは中川が「日本一の寮生活にしよう!」と号令をかけ、毎日のようにミーティングを開いた。四六時中を野球に注ぐ情熱も他校はかなわない。(伊井 亮一)

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