金足農・吉田輝星、“魔物”が「自分たちに味方をしてくれた」一問一答
おかえり、雑草ナイン―。第100回全国高校野球選手権記念大会で秋田県勢103年ぶりの準優勝を果たした金足農の選手らが22日、秋田市内に凱旋した。同校では地元住民ら約1000人が出迎え、エース右腕・吉田輝星(こうせい、3年)らを祝福した。出発前には吉田らが大阪・守口市内の宿舎で報道陣への取材に応じ、150キロ右腕は「甲子園は最高の場所でした」と振り返った。チームは23日に同校で準優勝報告会を行う。
★輝星に聞く
―一夜明けて、甲子園はどういう場所と感じた?
「一言で言えば、本当に最高の場所でした。甲子園に出られることだけでも幸せなことだけど、たくさんの声援をもらって準優勝できて。いい相手とも対戦できて、一番良かったのは、チーム全員で団結して勝てたのが、一番うれしかった」
―甲子園のマウンドで投げて感じたことは。
「一番最高のマウンドで、自分をたくさん成長させてくれた場所。応援に応えたいと思ったら、自分の持っている力以上のものが出せた」
―昨晩はどう過ごした?
「消灯時間まで話して寝ました。タク(菅原天)と打川と。照れくさかったけど、本当にありがとうっていう話をして。3人で楽しく会話していました」
―一番印象に残った試合は?
「横浜戦です。自分たちの力を全力で出せた。高橋が本塁打で逆転したときは、すぐ思い出せるぐらい頭に残っています」
―今の体の状態は。
「最後まで戦い抜いて、体の疲れがやばいな、と思いました。筋肉痛なんですけど、下半身がキツくて。しゃがんだり座ったりするのが痛い」
―大阪桐蔭の印象は。
「日本一にふさわしい、すごい強いチームで。全力疾走とか徹底していた。全国の高校球児にお手本にしてほしいチームだと思った。自分の全力は、出し切ったと思っている。試合後は藤原君(恭大外野手=3年)と抱き合って『ナイスピッチ』と言ってもらった。『ありがとう』と言った」
―3年間、練習してきた仲間に対して思うことは。
「キツイ練習をみんなで乗り越えてきて、深い絆で結ばれた。うまい選手がいるチームではない。みんなの結束力で勝った。最高のチームと出会えて、ありがとうと言いたい」
―地元の声援もすごかった。
「正直、ここまで応援して下さるとは思っていなかった。(ラインなどは)150件ぐらいメッセージもらいました。感動をありがとうっていう風に。家族とか親友とかには返したところです。地元に帰ったら、甘いものが食べたいですね」
―甲子園には“魔物”がいた?
「大会を通して、自分たちに味方をしてくれたのかなと思います」
―後輩へ伝えたいことは。
「来年も甲子園出て、自分たちが果たせなかった東北初の優勝旗を絶対取ってもらいたい」
―将来の目標は?
「どこに行くかは決めていないが、いずれは絶対プロ野球選手になって、日本を代表するようなピッチャーになりたい。大阪桐蔭のプロに入ったメンバーと対戦して、自分の成長した姿を見せたい」
―好きな球団は?
「巨人が好きです」