吉田輝星、侍デビューは31日の宮崎県選抜戦 永田監督「ギリギリまで状況を見て…」

スポーツ報知
31日の宮崎県選抜との壮行試合登板が濃厚になった吉田は練習試合中に室内ブルペンで投げ込んだ後、チームに合流した(カメラ・泉 貫太)

 第12回U18(18歳以下)アジア野球選手権(9月3日開幕・宮崎)に出場する高校日本代表で、今秋ドラフト1位候補の吉田輝星(こうせい)投手(3年)が、31日の宮崎県選抜との壮行試合(サンマリン)で登板する見通しであることが29日、分かった。永田裕治監督(54)は「(31日の)ギリギリまで状況を見て」と明かした。

 ハッキリとした口調だった。試合後の永田監督は、今合宿で別メニュー調整を続けてきた吉田について、31日の宮崎県選抜戦での登板を示唆した。「試合がナイターなのでね。ギリギリまで状況を見て。(状態が)それぐらい来ているのは間違いない」。起用法は未定で1イニングの登板とみられるが、今夏甲子園を沸かせた準V右腕の侍デビューが、確実に近づいていることを明かした。

 大会を目前に控えた150キロ右腕は、さらに調整のペースを上げた。明大との練習試合にはベンチ入りせず、トレーナーらと室内練習場へ。3日連続でブルペン入りし、大阪桐蔭との決勝戦以降では初めて捕手を座らせ、変化球も交えて30球。8日ぶりに本格的な投球を再開し「甲子園の時よりも感覚がいい。疲れも取れて球が良くなった。ミットに一直線で、球が垂れなかった」と手応えを感じた。

 今夏は秋田大会の初戦から甲子園の準決勝まで、10試合連続完投。決勝を含め全11試合で1517球を投げ抜いた。今合宿では疲労回復を最優先。初日から別メニュー調整で、徐々にペースを上げてきた。28日の大学日本代表戦(神宮)は、公式戦では初めて「一塁コーチャー」を務め「速いだけじゃなく変化球がすごかった。勉強になった」。間近で見たドラフト1位候補らの投球に刺激を受ける一方で「早く投げたい気持ちが強くなってきている」と胸を高鳴らせた。

 都内近郊での合宿を打ち上げたナインは、羽田空港から空路で宮崎入り。3日の開幕へ向け、最終調整に入る。投手リーダーも務める右腕は「別調整でチームに迷惑をかけた。結果を出して、優勝に貢献できるように頑張りたい」。みちのくの剛腕が、宮崎の地で侍旋風を巻き起こす。(森下 知玲)

 ◆輝星の代表合宿経過

 ▼8月25日 都内で集合。全体でのウォーミングアップから外れ、トレーナーと外野フェンス沿いをウォーキング。マッサージ、体幹トレーニングを中心に行い、完全ノースロー調整。

 ▼26日 甲子園決勝以来5日ぶりにボールを握り、キャッチボール。約15メートルの距離でおよそ10分間、軽めに調整。

 ▼27日 初めて全体でのウォーミングアップに参加。キャッチボールは約60メートルまで距離を伸ばし、永田監督に直訴してブルペン入り。捕手を立たせたまま、6割程度の力で30球。

 ▼28日 壮行試合前にブルペン入りし、捕手を立たせたまま20球。

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