【U18】吉田輝星1発に泣く「反省しないと」球数制限で6回95球で降板

スポーツ報知
1回1死一、二塁、先制3ランを浴びた吉田は、頬をふくらませる(カメラ・泉 貫太)

◆第12回U18アジア選手権大会1次ラウンドA組 韓国3―1日本(5日・サンマリン宮崎)

 輝星が一発に泣いた。今秋のドラフト1位候補で、巨人が最上位にリストアップする吉田輝星投手(3年)は、韓国戦で今大会初先発も、初回に相手4番に3ランを被弾。6回3失点で初黒星を喫した。2回以降は好投し、6イニングを2安打5奪三振と韓国打線を封じたが、悔やまれる立ち上がりとなった。日本は1次ラウンド(R)のA組2位通過となり、スーパーRは7日に台湾(B組1位)、8日に中国(同2位)と対戦。右腕は「次は絶対に抑えたい」と決勝でのリベンジを誓った。

 左翼へ舞い上がった打球を、吉田は表情を変えずに見送った。初回1死一、二塁からの初球。「カウントを簡単に取りにいってしまった。あれがなければ、1―0で勝っていたと思う。反省しないといけない」。韓国プロ野球入りが決まっている4番のキム・デハン中堅手に、甘く入った119キロのスライダーを被弾。この一発が、致命傷になった。

 2回以降は立ち直った。最速149キロの直球に、小さくシュートする“新球”のツーシームも、右打者の内角へ多投した。「インコースが弱かったので、右バッターにツーシームを多く使った。使っていなかったフォークでも空振りを取れた」。2回以降は二塁も踏ませず、6回を2安打3失点。5三振を奪い、95球と球数制限(105球以上で4日間の休息義務)も守り、マウンドを譲った。

 注目の一戦に、日米25球団超のスカウトが集結した。巨人・鹿取GMは「試合勘が戻っていないのかも。でも、その後は抑えているんだから、そこは評価してあげないと」と熱視線を注いだ。フィリーズ・大慈弥環太平洋担当部長は「韓国は(スリランカ、香港戦を相手に)緩いボールでやってきた。真っすぐで押しても良かった」と被弾シーンを振り返った。

 昨年のU18W杯スーパーRで敗れた相手に、雪辱を果たせなかった。7日からのスーパーRには、この「1敗」が持ち越される。そのため、7日のデーゲームで韓国が中国(B組2位)に勝利し、ナイターで日本が台湾(B組1位=1勝)に敗れると、決勝進出の道は断たれる。宿敵・韓国との再戦へ向けて「絶対に投げたい。次は絶対に抑えたい」と気合を入れ直した。(青柳 明)

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