【U18】吉田輝星、連覇のためにフル回転覚悟 根尾は“三刀流”

スポーツ報知
報道陣からカメラを借りてナインを激写した吉田(後方左は小園、同右は小泉=カメラ・岩下 翔太)

 第12回U18アジア選手権大会は、7日から上位4チームによるスーパーラウンド(R)が始まる。連覇のためには負けられない日本代表の永田裕治監督(54)は6日、投手陣のスクランブル起用を明言。今秋ドラフト1位候補右腕のエース・吉田輝星(3年)が、フル回転で戦い抜く覚悟を示した。また、打線も組み替える方針で、今秋ドラフト1位候補・根尾昂内野手(3年)は、自身初の3番を打つ予定。投手としての3連投や、遊撃、右翼を含めた三刀流も辞さない構えだ。

 ホロ苦の国際大会デビューから一夜が明け、輝星の視線はスーパーRに向かっていた。「(起用法は)試合展開によって変わっていくと思う。いつでも投げられる準備をして臨みたい」。宿敵・韓国との決勝での再戦を目指し、早くもファイティングポーズを取った。

 崖っ縁だ。スーパーRには、1次Rでの直接対決の勝敗が持ち越される。そのため、7日のデーゲームで韓国(A組1位=1勝)が中国(B組2位=1敗)に勝ち、ナイターで日本が台湾(B組1位=1勝)に敗れると、韓国と台湾がともに2勝となり、日本の決勝進出の道は断たれる。

 永田監督も腹を決めた。「目の前の敵を倒すために、投手陣はスクランブルで考えたい。まずは台湾戦。先発要員とかもない。決勝のことを考えてもしょうがない。使い果たしてもいい」。展開次第では、輝星をリリーフで起用することも頭の中に入っている。

 負けられない戦いに向け、もう一つの手を打つ。韓国戦後に打順組み替えを示唆していた指揮官はこの日、サンマリンでの公式練習でシート打撃を行い、新打順をテスト。今大会チームトップの打率6割6分7厘の藤原、同最多7安打の小園に続き、香港戦でサイクル安打の根尾が3番目に打った。ドラ1候補トリオの「BIG3」が初めて1~3番に並ぶことが濃厚だ。

 根尾はシートノックで右翼を守った後、遊撃にも入った。小園が韓国戦で3失策しただけに、自身も「やったことがない」という、1試合で右翼、投手、遊撃をこなす三刀流の可能性もある。さらに3連投もありそうだ。

 台湾戦に向け、約50メートルのキャッチボールなどで汗を流した輝星が「韓国と同様、大会前からマークしていた。気をつけていきたい」と警戒心を強めれば、根尾も「目指すところ(優勝)にいくためには、絶対に負けられないチーム」。2010年以降、台湾戦は6連勝中だが、気は抜けない。3連勝でのVロードを駆け抜けるためにも、まずは打倒・台湾に全勢力をぶつける。

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