富山東4強“ステルス投法”鶴田がロング救援…高校野球富山大会

スポーツ報知
打者から球の出どころが見えづらいフォームで好救援を見せた富山東・鶴田

◆秋季高校野球富山県大会 ▽準々決勝 富山東5―1砺波(22日・高岡城光寺)

 富山東が砺波とのシード校対決を制し、4強に進出。上位3校が出場できる北信越大会(13日開幕、新潟)切符に王手をかけた。

 先発の最速140キロ右腕・沼田将太(2年)が5回途中まで1失点で粘ると、前原猛監督は「向こうの打者が沼田の直球に合ってきていた」と察知し、135キロ左腕・鶴田柊介(2年)にスイッチ。早めの継投が的中し、鶴田は4回2/3を2安打無失点のロング救援で試合を締めた。

 登板した時点で4点のリードがあり「沼田が1失点で抑えて、打線も点を取ってくれていたので楽に投げられた」と鶴田。「今日は全体的に制球が良かった」と手応えを口にした。

 テイクバックをあまり取らず、ボールを一度自分の胸に付けるようにして、打者から見えづらくする独特のフォーム。「高校に入った頃、後ろ(テイクバック)を大きめに取ったら制球がつかなくなった。小さくしてみたら制球が良くなって、出どころも見にくくなった」と、制球を良くするために試行錯誤の末、たどり着いたという。打者の視界からボールが消えることから、「対戦相手から『出どころが見にくかった』と言われることもあって、いい特長になっているかな」と、笑顔で話した。

 今大会は3試合全て、沼田―鶴田のリレーで勝ち上がってきた。2年ぶり3度目の秋の北信越大会出場まであと1勝。頼れるクローザーは23日の準決勝へ、「ここで焦ると足元をすくわれる。自分たちの野球をするだけ。いつも通り準備します」と、“勝利の方程式”を完成させるべく出番を待つ。

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