東海大甲府、県大会連覇でセンバツ王手…地元で関東大会“スーパーシード”

スポーツ報知
東海大甲府のナインは笑顔でガッツポーズ

◆秋季高校野球 山梨県大会決勝 東海大甲府5―2山梨学院(2日・山日YBS球場)

 決勝戦で東海大甲府が山梨学院に5―2で勝ち、2年連続11度目の優勝を果たした。エース右腕の加藤匠(2年)が9安打2失点13奪三振。打っても0―1の3回2死満塁で適時二塁打を放つなど3打点を挙げた。優勝した東海大甲府は、地元山梨開催の秋季関東大会(20日開幕)では準々決勝からの登場となり、初戦に勝てば来春のセンバツ甲子園出場が近づく4強入りとなる。

 エースが投打でライバルを撃破した。0―1の3回2死満塁で5番・加藤が右前に2点適時二塁打。相手右翼手の失策もからみ、走者一掃の逆転打となった。4―2の5回にはまたも2死二塁で左中間へ適時二塁打を放って突き放した。

 マウンドでも強打の山梨学院から三振の山を築いた。8回まで毎回13奪三振。190球の熱投で、優勝旗を再び母校へ迎え入れた。

 ゲームセットの瞬間、あっけないほど淡々と整列した東海大甲府ナイン。加藤は「通過点なので。満足感はあまりなかった」と、3年ぶり6度目のセンバツ出場を見据えて冷静に言い切った。実は9月22日の準々決勝・日本航空戦で右手中指にマメができていた。だが、続く準決勝の甲府城西戦も7回コールドの“完投勝利”。決勝前日に皮をはがし、固めたそうで「あまり違和感はなかった」と、こともなげに語った。

 この優勝で、関東大会の“スーパーシード”を手にした。開催県優勝チームは準々決勝から参加し、他県2位同士による1回戦の勝者と対戦できる。その1試合に勝てば、来春のセンバツ出場の参考となる4強に入ることができるのだ。県2位と3位は、1回戦で他県1位と対戦したうえでの2勝が必要。15チーム中1チームだけに与えられる、まさに“スーパー”なシードだ。

 村中秀人監督(60)は「シードは非常に大きい。センバツが目標? もちろん、それしかない」と断言した。7年前にも同シードを獲得したものの、初戦で敗れ、センバツを逃した。「緊張感を持ちながら、調整していきたい」と指揮官自ら、春の聖地へ、改めて気を引き締めていた。(西村 國継)

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