日体大・松本航、155キロ直球と安定感で勝負…リーグ30勝&300K

スポーツ報知
首都大学リーグ通算30勝の日体大・松本航。MAX155キロの速球が魅力だ

 ドラ1候補にふさわしい金字塔を打ち立てた。日体大の155キロ右腕・松本航は大学生活のラスト登板となった14日の筑波大戦で、首都大学リーグ史上9人目となる通算30勝目。通算奪三振も歴代7位となる343に伸ばし、11年の東海大・菅野智之(現巨人)以来、リーグ史上8人目の通算30勝&300奪三振の偉業を成し遂げた。

 最大の武器は直球だ。カットボール、スプリット、スライダー、カーブ、ツーシームと多彩な変化球を駆使する投球術が光るが「自分のピッチングはストレートが軸」と言い切る。身長は176センチと大きくないが、スピンのよく利いた直球は威力十分。7月の日米大学野球では、回転のいいフォーシームでメジャー予備軍を翻弄。1試合16Kの大会新記録も樹立している。

 抜群の安定感も大きな魅力。常に神宮でリーグ戦を戦う東京六大学や東都と違って、首都は平塚、浦安、飯能など関東近県の球場を転々としている。それでも、常に高いレベルでパフォーマンスを発揮し、決して大崩れすることはない。西武・渡辺SDも「どんなマウンドにも適応できることも勝てる投手の条件」と、即戦力として高く評価している。

 明石商時代もプロ注目の好投手だったが、大学では元中日投手の辻孟彦コーチ(29)に指導を受け、球速は高校時代から8キロアップ。堂々のドラ1候補に成長を遂げた。「先発ローテに入って、1年間けがなくチームの力になれるピッチャーになりたい」。すでにプロ入り後の青写真は描けている。あとは、どの球団に入るかだけだ。(片岡 泰彦)

 ◆松本 航(まつもと・わたる)1996年11月28日、兵庫・朝来市生まれ。21歳。小2から野球を始める。明石商では県3位が最高成績で甲子園出場なし。大学では2年春に最高殊勲選手と最優秀投手、3年秋に最優秀投手。3、4年時に大学日本代表入りし、7月の日米大学野球では最優秀投手賞。ハーレム国際野球大会でも大会最優秀投手に。リーグ戦通算60登板で30勝18敗、防御率1・63。176センチ、84キロ。右投右打。

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