星稜・奥川、7回“完封”11K スカウト絶賛「来秋1位競合確実」

スポーツ報知
7回3安打無失点、11三振を奪う好投でチームを7回コールド勝ちに導いた星稜のエース奥川恭伸

◆明治神宮野球大会第2日 ▽高校の部・準々決勝 星稜9―0広陵=7回コールド=(10日・神宮)

 高校の部は、24年ぶり出場の星稜(北信越)の150キロ右腕・奥川恭伸(2年)が7回コールドながら、広陵(中国)を3安打11奪三振で“完封”=写真=して4強入り。視察したスカウトからは「来秋ドラフトで1位競合確実」との声もあがった。大学の部では、立正大(東都大学)がDeNAドラフト2位の伊藤裕季也二塁手(4年)の決勝2ランで九州共立大(九州3連盟)を下し、ベスト4に進出した。

 U18日本代表に2年生でただ一人選ばれた星稜・奥川が、圧巻の投球を見せた。「(今大会は)立ち上がりに大量失点するチームが多いので、序盤は意識してMAXで投げた。状態もよく、勝手にボールが走ってくれた」。常時146~149キロを記録する直球と、今大会から決め球として“解禁”したフォークを武器に、3回までに7三振を奪った。

 4回に自ら先制の右越え三塁打を放ち7点をリードすると「点差が開いたので、7~8割の力で丁寧にコースをついて、打たせる投球を意識した」とギアを切り替えた。7回を3安打で無四球。11奪三振のうち、10個が空振りで、広陵の強力打線に付け入る隙を与えなかった。DeNA・進藤GM補佐は「高校生の中では頭1つ抜けている。順調にいけば、来年のドラフトでは、どの球団がくじを引き当てるかという存在になる」と1位競合指名の評価を与えた。

 侍ジャパンでは、中日ドラフト1位の大阪桐蔭・根尾昂と同部屋だった。投球の組み立てや変化球の握りだけでなく、食生活など野球に取り組む姿勢も学んだ。「代表で多くの素晴らしい選手を見て、話もできた。その経験が今に生かされている」。神宮のマウンドの経験も、目標に掲げる「全国制覇」へ向けた進化の種となる。(勝田 成紀)

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