【センバツ】明石商自慢の1年生コンビ・中森&来田、10年ぶり公立V本気

スポーツ報知
明石商の投打のキーマン。センバツでの活躍が期待される中森俊介(左)と来田涼斗(カメラ・義村 治子)

 第91回センバツ高校野球大会(3月23日から12日間・甲子園)の出場32校が25日に決定した。3年ぶり2度目出場の明石商(兵庫)。最速145キロ右腕の中森俊介と来田涼斗外野手の1年生コンビが、2009年の清峰(長崎)以来、10年ぶりの公立校Vを誓った。

 昨秋近畿大会準優勝の明石商を引っ張るのは、中森と来田の1年生コンビだ。「学年280人中10番目ぐらい」と学業も優秀な最速145キロ右腕は「日本一を目指している。センバツで152キロを出したい。152キロを目標にしたら、150キロを投げられるんじゃないか」と、2013年に済美(愛媛)の安楽智大(現楽天)がマークした2年生のセンバツ最速152キロを見据えた。

 昨年11月に西武ドラフト1位の松本航投手が、教育実習のため母校を訪れた。中森は明石商から初のプロ野球選手となった先輩から、カットボールとツーシームを教えてもらい、習得に励んでいる。

 松本が日体大時代に取り入れていた体幹トレーニングをチームで導入した結果、来田は「打撃で自分の軸ができた。思い切って振ることができている」と効果を強調。「1番打者としてチームを勢いづけられたら」と意気込んだ。

 高校入学前に、30校近くから誘いを受けた来田は50メートル走5秒9の俊足が武器。一方で「左中間にいい当たりはいくけど、サク越えがない。パワーが足りない」ことが課題だったため肉体改造に取り組み、昨秋から6、7キロも体重が増えた。

 1年生では2人だけが昨夏の甲子園に出場した。レギュラーとして活躍が期待されたが、八戸学院光星(青森)との1回戦では、延長10回2死一、二塁から中森が左前安打を浴び、打球を左翼の来田がはじいて二塁走者が生還。8―9で初出場勝利を逃した。

 10年ぶりの公立校Vに向けて、今月下旬にはベンチ入り18選手をほぼ固めて実戦練習で仕上げていく。狭間善徳監督(54)は「来田はバットスイングが違う。中森は4番も打てるぐらい打撃がいい」と、昨夏の悔しさを知る2人に期待し「当然、頂点を狙いたい」と、本気で平成最後の王者を狙う。(伊井 亮一)

 ◆来田 涼斗(きた・りょうと)2002年10月16日、神戸市生まれ。16歳。有瀬小1年から軟式の「明舞ネオボーイズ」で始め、長坂中では硬式の「神戸ドラゴンズ」でプレー。2年夏に全国大会優勝。明石商では1年春からベンチ入り。高校通算14本塁打。180センチ、82キロ。右投左打。

 ◆中森 俊介(なかもり・しゅんすけ)2002年5月29日、兵庫・篠山市生まれ。16歳。福住小3年から軟式の「多紀野球少年団」で始め、篠山東中では軟式野球部に所属。3年夏からボーイズリーグの「三田ボーイズ」でもプレー。明石商では1年春からベンチ入り。球種はスライダー、カーブ、チェンジアップ、スプリット。182センチ、83キロ。右投右打。

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