星稜・奥川恭伸、スライダー封印で3回1失点 147キロに「そんなに出ていたの?という感じ」

スポーツ報知
3回を1失点に抑えた星稜・奥川

◆練習試合 小松8―2星稜(9日・星稜高グラウンド)

 今秋ドラフト候補の星稜(石川)の奥川恭伸投手(新3年)は、小松との第1試合に先発。3回を2安打1失点(自責点0)、4奪三振を奪って147キロをマークした。センバツ(23日開幕、12日間)に出場するエースが、上々のスタートを切った。

 中日、西武、ロッテ、楽天と4球団4人のスカウトが熱視線を送る中、奥川が貫禄のピッチングを見せた。決め球のスライダーを「今日は投げないと決めていた。最初だったので、とにかく腕を振って投げることに意味がある」と封印。初回に味方の失策で失点したが、直球とチェンジアップだけに絞り、3イニングで4個の三振を奪った。

 2回にこの日最速の147キロを計測。「真っすぐの指のかかりも良くなくて、そんなに出ていたの?という感じです」と苦笑したが、星稜OBの中日・音スカウトは「目いっぱい腕も振れている。あれだけ投げられたら現時点では十分」と評価。楽天の山田スカウトも「素晴らしい素材。甲子園でも楽しみだし、これからも追っていきたい」と話した。

 奥川は現在の状態を「まだ(ベストの)半分くらい」と自己分析する一方で「昨年の春の出だしに比べれば、まあまあ(ボールも)来ている。ピッチングの方は大丈夫かなと思います」と手応え。今後はスライダーも解禁し、さらに進化した姿で石川県勢初の甲子園制覇に挑む。(勝田 成紀)

 ◆奥川 恭伸(おくがわ・やすのぶ)2001年4月16日、石川県かほく市生まれ。17歳。宇ノ気小2年から宇ノ気ブルーサンダーで野球を始め、宇ノ気中3年時に全国中学校軟式大会優勝。星稜高では1年春の北信越大会で公式戦初登板。2年夏の甲子園で150キロを計測。趣味は釣り。好きなプロ野球選手は田中将大(ヤンキース)。50メートル走は6秒5。遠投は100メートル。183センチ、84キロ。右投右打。家族は両親と兄。

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