札幌大谷“北のウルフ”西原、全開 チーム1号&1回0封

スポーツ報知
ダメ押しソロを放ち、三塁ベース上でほえる札幌大谷・西原(カメラ・清藤 駿太)

◆練習試合 ▽南部5―8札幌大谷 ▽三重上野6―13札幌大谷(16日、和歌山・なぎの里球場)

 23日開幕の第91回選抜高校野球大会(甲子園)に初出場する札幌大谷は16日、和歌山・なぎの里球場で南部(和歌山)、三重上野(三重)と練習試合を行った。南部戦に「5番・一塁」で先発した最速142キロ右腕・西原健太(3年)が、19年チーム第1号を含む4安打2打点と大暴れ。投げては最終回に今季初登板し、1安打無失点に抑えた。24日の米子東(鳥取)との初戦に向け、“北のウルフ”が牙を研ぐ。

 仲間を鼓舞する“遠吠え”を響かせた。1点リードで迎えた8回。先頭の札幌大谷・西原の打球は、左中間中段の芝生席へ突き刺さった。19年チーム第1号は貴重な追加点となるダメ押しソロ。三塁ベース付近で声を出した“北のウルフ”は「ヒットの延長がホームランというイメージで打てている。状態は上がって来た」と自信をみなぎらせた。

 第1、第3打席でともに痛烈な中前打。8回のソロを挟んで迎えた9回2死一、三塁では、右前適時打で試合を決めた。今合宿に入り、2試合で8打数6安打2打点。投げない時は一塁を守り、打線の中軸を任されてきた。投打の大黒柱は「しっかり、ボールにアジャストできている。任された所で役割を果たせればいい」と語気を強めた。

 マウンドでもみせた。3点リードの9回、今季対外試合初登板。四球絡みで2死満塁のピンチを招くも、西原は「苦しい時にどれだけ抑えられるか」と、最後は自慢の直球で三ゴロに仕留めてみせた。1回1安打無失点。「早く投げたいと思っていた。ここから状態を上げていきたい」と24日の米子東戦を見据えた。

 自慢の剛球で相棒のミットを何度も引き裂いてきた。小学6年のファイターズJr.からバッテリーを組む飯田柊哉捕手(3年)は高校入学からすでに3度もミットを新調している。184センチから投げ込む角度ある直球は、日を追うごとに球威を増してきた。「米子東はいい打者が多い。飯田としっかり話し合って攻めたい」。初陣初勝利に向け、“ウルフ西原”が目の前の獲物を狩る。(清藤 駿太)

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