星稜、奥川だけじゃない!山瀬主将「5点以上取って打ち勝ちたい」打撃力で勝負

スポーツ報知
ダッシュで競い合う奥川(左)と福本(カメラ・勝田 成紀)

 第91回センバツ高校野球大会(甲子園)が23日、甲子園球場で開幕する。開幕日の第3試合で履正社(大阪)と対戦する星稜(石川)は22日、甲子園で開会式リハーサルに参加した後、兵庫・尼崎市内で約2時間、打撃練習を行った。絶対的エースの最速150キロ右腕・奥川恭伸(3年)が注目を集める中、主将の山瀬慎之助捕手(3年)は「5点以上取って打ち勝ちたい」と打撃力で“優勝候補対決”を制することを誓った。

 星稜は、奥川だけのチームではない―。山瀬は「このセンバツは打ち勝つことがテーマ。(奥川ら)ピッチャーは1番だと思うので、打線がしっかり援護して5点以上取って勝ちたい」と力強く語った。昨秋公式戦のチーム打率は2割8分6厘で、出場32校で下から2番目。4番に座る内山壮真遊撃手(2年)は「ワースト2位と聞いた時は悔しかった。星稜はバッティングも強いというところを見せたい」と燃えている。

 打撃力は、冬場の練習で着実に成長している。センバツ前の練習試合9試合では、山瀬、内山の3本塁打を筆頭に、投手以外のスタメン8人全員が本塁打を打った。山瀬は「優勝候補と言われているが、奥川の力であって、野手陣はまだまだだと緊張感を持ってやっている」と黙々とバットを振り込んできた。

 チーム最多の高校通算15本塁打を誇る福本陽生一塁手(3年)は、21日に17歳の誕生日を迎えた。「チームメートからも『おめでとう』と言ってもらった。誕生日を甲子園で迎えられて、すごくうれしいです」。1年前のセンバツは背番号3で出場したが、4打数無安打。昨夏の甲子園では、メンバーに入ることができなかった。悔しさをかみしめ「新チームでは活躍しよう」と自主練習など努力を重ねた。チームNO1の長距離砲として「甲子園のバックスクリーンに打ちたい」と目を輝かせた。

 1回戦の相手は、2014、17年大会準優勝の強打の履正社。“優勝候補対決”を前に、山瀬は「(くじを)引いた時はみんなに怒られるかなと思ったが、やる気になっている。相手が強いからこそ燃えてくる。甲子園は最高の場所。立つだけでワクワクするし、早く試合がしたい」と決然と言った。投打ともに、全国制覇を狙う戦力が整った。(勝田 成紀)

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