【センバツ】盛岡大付は石岡一エース岩本対策…平賀佑東が初戦のキーマン

スポーツ報知
打線の中軸を担う盛岡大付・平賀(カメラ・小林 泰斗)

 平成最後のセンバツ高校野球が23日、開幕した。25日の1回戦で石岡一(茨城)と対戦する盛岡大付(岩手)は開会式の後、大阪・堺市内で約2時間打撃練習に重点的に取り組み、相手の147キロ右腕・岩本大地(3年)の攻略準備を進めた。打線の中軸・平賀佑東外野手(3年)は昨秋県大会で大船渡の157キロ右腕・佐々木朗希(3年)から長打を3本放った「剛腕キラー」で初戦のキーマン。

 盛岡大付ナインの力強いスイングと共にグラウンドに快音が響き続けた。2か所のフリー打撃では、12メートル近い距離から右投手の速球を打ち込み、最後はノックで約2時間の練習を締めくくった。打線のクリーンアップを担う平賀は「調子は上がってきている」と自信をのぞかせ、関口清治監督(41)も「(みんな)まんべんなく良い状態」と太鼓判。切れ目のない“わんこそば打線”の準備は万端だ。

 初戦の相手・石岡一のエース岩本は最速147キロの直球を投げ込むプロ注目の右腕だ。岩本は右打者に比べて、左打者との対戦時に、球数が多いというデータも参考に、関口監督は「左を並べる工夫はしたい」と“対岩本オーダー”を組むことを示唆した。

 レギュラー9人中6人が左打者の盛岡大付は、21日の大会前最後の練習試合の天理戦では東北大会決勝から打順を組み替え1~3番に左打者を並べるなど、センバツ初戦へ向けての予行演習も行ってきた。

 キーマンとなる左打者の中でも、平賀は昨秋の県大会準決勝で、大船渡の最速157キロ右腕・佐々木から二塁打2本と三塁打を放つなど速球にめっぽう強い「剛腕キラー」だ。本人は「その試合で速球を打つ自信がすごくついた」と手応えを話す。

 自信を深めた平賀は、冬の間は雪の上でひたすら打撃練習に励み、食事の量も増やして体重を6キロ増量。飛距離、打球スピードは飛躍的にパワーアップ。さらに高みを目指して、ソフトバンクの柳田悠岐(30)の名を挙げ「あれぐらい振れるようになりたい」と豪快なスイング、打撃を追求し続けている。

 2年ぶり5回目のセンバツの舞台。前回17年の8強越え、悲願の初優勝への挑戦が始まる。まずは自慢の強打で好投手を打ち砕く。(小林 泰斗)

 ◆平賀 佑東(ひらが・ゆうと)2001年12月18日、岩手・盛岡市生まれ。17歳。本宮小1年時に桜城野球スポーツ少年団で野球を始める。大宮中では滝沢いわてリトルシニアに所属。盛岡大付では2年秋からベンチ入り。182センチ、78キロ。右投左打。家族は両親と兄。血液型O。

 〇…盛岡大付ナインは、開会式で統率された美しい行進を見せた。チームは練習前には30メートルの距離の行進練習をしてからウォーミングアップに入るのが日課。及川温大主将(3年)は「練習の成果は出せた」と笑顔。初戦に向けては、「技術はいきなり上がるわけではないので、気持ちと体を万全の状態に持って行きたい。はつらつとやれると思う」と意気込んだ。

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