プホルス、グリフィーに並ぶ630号「子どもの頃、みんなのヒーローだった」

スポーツ報知

◆エンゼルス11―2マリナーズ(12日・アナハイム)

 エンゼルスのアルバート・プホルス内野手(38)が12日(日本時間13日)、本拠のエンゼル・スタジアムで超満員のファンの前で15、16号を放って通算630号とし、歴代6位タイのケン・グリフィーに並んだ。いつもは寡黙な男が、この日は自分自身のことだけではなく、チームについても多くを語った。

 ―順位表で上にいるチーム相手に勝てた

 「シリーズを勝ち越せたのはよかった。初戦に勝ち、昨夜は惜敗し、今日は剛腕パクストンとの対戦だった。残念ながら、彼は負傷してしまったが、序盤からリードでき、タイラー(スカッグス)も好投した」

 ―投手陣に怪我が多い中、今日は投手陣が踏ん張った

 「最高だった。(スカッグスは)故障で2回登板を回避した後の復帰登板で、手強い打線を相手にわずか1失点だったのは大きい。打線はゲームプランを実行し、長打で援護し、彼自身もピンチを切り抜けていた」

 ―グリフィーの思い出は?

 「子どもの頃、グリフィーはみんなのヒーローだった。右打者でさえ、彼の『スイート・スイング』を真似たがっていた。僕がナ・リーグ(カージナルス)でプレーしていた時、シンシナティ(レッズ)でプレーしていた彼と対戦した。親友とは言えないが、よく知る間柄だ。彼がメジャーデビューを果たしたチーム(マリナーズ)との試合で、レジェンドの記録に並べたのはとてもスペシャルなことだ」

 ―歴代上位にはかなり昔の選手が並ぶが、グリフィーは比較的最近の選手。そういう意味では少し違う?

 「マイルストーン(記録)達成のためにプレーしているのではない。毎日チームが勝つためにプレーしている。いつも言っていることだが、キャリアを終えた後、成し遂げたことを振り返る時間はいくらでもある。今はできる限りのことをやりたい。野球の才能を与えてくれ、18年間の功績を残せたことを神様に感謝している。(歴代の記録で)誰が僕の前にいて、誰が僕の後にいるのかは気にしない。最初からそうしてきたし、19年後にそれを変えるつもりもない」

 ―投手陣の怪我のニュースが多い

 「悪いニュースはあったが、タイラーが好投した。エースのギャレットが1年半離脱することになるのは厳しく、その穴を埋めるのは難しい。ほぼ一日おきに怪我人が出て、先発投手の半分が故障者リスト入りしているが、気の毒に思ってくれる敵などいない。何とか切り抜けなきゃならない。2006年だったと思うが、カージナルス時代に色々と故障者が出たにも関わらず、ワールドシリーズで優勝することができた。前半尻上がりで終え、オールスター戦の休み明けからシーズン残りの2ヵ月半でどこまでやれるかだ。可能性はある」

 ―逆方向へも本塁打が出ている打撃の調子はどうか?

 「シーズンを通して強振できている。(打球初速の)数字は見ていないが、コーチ陣からはチームでトップだと聞いている。調子がいい時は逆方向にも打てている。初回は逆方向に打ち、(2本目の本塁打は)外角低め。単打はインコースの球に対して手を引いておくことができた。調子がいい時はそれができる。シーズンを通して一貫してやるのは難しいし、誰にもできないが、好調時は気分もいいし、このまま続けていきたい」

 ―あなたは630本塁打。チームメートのフレッチャーはメジャー初本塁打だった

 「メジャーに昇格してから、フレッチャーはいい仕事をしている。打線の起爆剤だ。三塁手として信じられないほど素晴らしいプレーを見せている。彼は地元出身で、球場のすぐ近くの学校に通っていただけに特別だ。どの投手が相手であれ、ホームランを打つのは難しいが、メジャー初本塁打はあのパクストンからだった。毎日努力している選手だけに嬉しい。メジャーでプレーするのに値する選手で、与えられたチャンスを生かすべきだ」

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