ワールドシリーズ第1戦はセールとカーショーの左腕対決

スポーツ報知

 レッドソックスとドジャースが102年ぶりに激突する第114回ワールドシリーズは、23日(日本時間24日)、フェンウェイ・パークで開幕する。

 22日(同23日)は両軍の全体練習、記者会見が行われ、レ軍クリス・セール(29)、ド軍クレイトン・カーショー(30)とメジャーを代表する両左腕が、第1戦の先発登板への抱負を語った。

 「この日のためにキャンプからやってきた。準備はできている」とセール。13日に胃の疾患で緊急入院。体力の低下からア・リーグ優勝決定シリーズ(CS)の第5戦先発を回避したが、「体調は100%戻った。できるだけ長いイニングを投げたい」と復調をアピール。投げ合う相手となるカーショーについて「彼の履歴書をみれば一目瞭然。10年に渡って安定してトップの位置にいるのは、極めて難しいこと」と敬意を示した。

 CS第7戦の救援登板から中2日で先発するカーショーも、セールに対して「彼の戦う姿勢が好きだ」としながらも、「僕が打席に立つ訳じゃないので。投げ合う投手のことは正直、あまり意識しない」ときっぱり。「10月は特別なアドレナリンが出る。例年、近くまで来るけど、僕には優勝リングがない。それを取りに来た」と悲願の世界一への思いをにじませた。メジャー屈指の左腕対決も大きな見所だ。(一村 順子通信員)

 ◆両監督は2004年のチームメート

 就任1年目でリーグ優勝を達成したコーラ監督と、2年連続でワールドシリーズにチームを導いたロバーツ監督は、現役だった04年ドジャース時代のチームメートで交流は深い。「シリーズを迎えても友情は同じ。でも、お互い4勝したいと思っているはず」とコーラ監督は、譲れない戦いに腕をぶす。ロバーツ監督も、「彼は、野球に対してクレイジーなほど情熱を持った男。詳細に気を配り、常に戦略に好奇心を失わない。彼がこの位置(リーグ優勝)にいることに、驚きはない」と相手を讃え、健闘を誓い合った。

 レ軍のDHマルティネス「この舞台に立つために、(FAで)ボストンに来た。とてもエキサイトしている。しっかり準備して、任務を遂行し、勝利に貢献したい」 今季首位打者のレ軍ベッツ外野手「いよいよ、ここまで来た。全力を尽くして、あと4勝する」 ド軍の4番マチャド内野手「ワールドシリーズに勝つことだけを、考えている。とにかく、勝つだけだ」

 ド軍の左腕ヒル投手「(シリーズを)楽しみにしている。(マサチューセッツ州出身の)両親や家族、友達もたくさん、応援に来てくれると思う」

 ◆米国以外出身同士の監督対決は初 プエルトリコ出身のコーラ監督と、沖縄生まれの日系アメリカ人、ロバーツ監督のマイノリティー同士の対決は史上初。また、2人は04年ドジャースでチームメートとしてプレーした。ロバーツ監督は2004年、コーラ監督も2007年、ともにレッドソックスでプレーしており、対決する当該両チームでプレーした経験がある監督同士の対決も史上初となった。

 ◆現役時代に世界一経験同士対決は16年ぶり ロバーツ監督が04年、コーラ監督が07年と、共にレッドソックスでの現役時代にワールドシリーズ優勝をを経験。現役時代に世界一を達成した指揮官同士の対決は、2002年のエンゼルス・ソーシア監督とジャイアンツ・ベイカー監督。

 ◆最長移動距離 グーグルマップの距離換算によると、レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークとド軍本拠地ドジャースタジアムの距離は2588マイル(約4164キロ)。1962年のヤンキース・ジャイアンツ戦の2568マイルを上回り、史上最長移動距離となる。

 ◆4度連続優勝目指す レッドソックスは、04、07、13と3シリーズ連続優勝。過去にはヤンキースが8度連続優勝があるが、現在続行中のチームではレッズ、ジャイアンツ、パイレーツの3度。今年レッドソックスが勝てば最長と成る。

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