大谷翔平の二刀流への信念は不変…絞ることは「今の時点では全く考えてない」

スポーツ報知
帰国会見に応じたエンゼルスの大谷は笑顔で質問に答える(カメラ・川口 浩)

 エンゼルスの大谷翔平投手(24)が22日、都内の日本記者クラブで会見し、二刀流継続への熱い思いを口にした。1時間の会見では新人王を受賞した今季を振り返りつつ、10月初旬に受けた右肘内側側副靱帯(じんたい)の再建術(トミー・ジョン手術)後の経過を帰国後初報告。不振だった今春オープン戦中にイチロー外野手(マリナーズFA)を訪問したことや、打者一本となる来季への意気込みも激白した。

 人生初の大手術、来季打者一本にも屈しない。大谷は将来的に投打どちらかに絞るのかとの問いに、二刀流への信念をにじませた。「(絞ることは)今の時点では全く考えてない。最初から代打や守備をメインにしていく人は珍しい。自然の流れでどちらかになる可能性はあるが、今の段階では全くない」。昨年12月のエ軍入団会見と同じ黒のベルベットジャケットに身を包み、不変の思いを口にした。

 帰国後17時間後に行われた会見。10月1日に受けた右肘手術の経過については「すごく順調。1か月ぐらいは思い通りに右手を使えずに苦労したが、今では不自由することはない」と報告。現在はランニングなどの有酸素運動や、体幹と下半身トレが中心。右肘に軽い負荷をかけたリハビリも行っているという。

 投手復帰は20年となるが、来春キャンプでの打撃練習再開&シーズン序盤の復帰が期待されている。それでも、二刀流選手のトミー・ジョン手術は前例がない。「1週間、2週間の単位のリハビリの進行具合で全然変わる。今はリハビリが優先。日本にいてもそこに集中」と慎重を期す。「復帰時期は明確に予想できない。数字(成績)は出せないけど、ポストシーズンに行きたい」。地区4位からの巻き返しへ尽力する。

 投打で不振だったオープン戦中、憧れのイチローを訪問したことを明かした。「これまで一番経験されてきた方。気持ち的にも技術的にも進歩してシーズンに入れた。すごく感謝しているし、すごい勉強になった期間」。新人王には「すごいレベルも高かった。どこで何をやってきたかは関係なく勝負するところ。最終的にいろんな人に喜んでもらって良かった」と笑顔を見せた。「(二刀流の)環境があるか分からない」と不安ものぞかせていた1年前の会見とは違う。自信をつかむメジャー二刀流元年となった。(小谷 真弥)

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