エンゼルスの大谷翔平、通訳なしで2分間の堂々スピーチ 新人王授賞式に出席

スポーツ報知
英語でスピーチする大谷(エンゼルス球団提供)

 【ニューヨーク=一村 順子】ア・リーグ新人王を受賞したエンゼルスの二刀流、大谷翔平選手(24)が26日(日本時間27日)、ニューヨーク市内のホテルで開催された全米野球記者協会NY支部の各賞授賞式兼食事会に出席し、通訳なしで、英語だけによる2分間のロングスピーチを行った。

 プレゼンターを務めたエンゼルスのエプラーGMから「前人未到のことに挑戦する人を、人はパイオニアと呼びます。ショウヘイ、オメデトウ!」と紹介された大谷は、黒っぽいスーツにネクタイという正装。水原通訳なしで一人、スピーチ台に向かい、冒頭から英語で「ありがとうございます。最初に、素晴らしい選手と共にこのようなステージに立てたことを心から名誉に思っております」と挨拶。他の受賞者を祝福した後、全米野球記者協会、エ軍球団スタッフ、チームメイト、バレロ代理人らに次々、感謝の気持ちを伝える約2分間の完全英語スピーチを堂々と行った。最後に「日本から駆けつけてくれた両親に感謝しています」と語ると、場内のスクリーンは、テーブル席の両親の姿を映し出し、約800人の参加者は拍手喝采。「今度はカンペの必要がないようにしたい」と、ユーモアを交えてスピーチを締め、原稿のメモを内ポケットにしまい、笑いでも沸かせた。

 イベントの冒頭では、昨季のハイライト映像がスクリーンに映され、大谷の本塁打シーンには「大谷、2試合連発!」という日本語の実況中継が流れ、新人王の紹介では「歴史的な偉業で、国際的なインパクトを与えた」と紹介された。

 食事会では、ア・リーグ最優秀選手賞を受賞したベッツ外野手(レッドソックス)、ア・リーグ最優秀投手賞を受賞したスネル投手(レイズ)の席に足を運んで挨拶するなど、スター選手らとも交流し、リラックスした様子だった。

 大谷はメジャー1年目の昨年、投手として10試合に登板して4勝2敗、防御率3・31、打者としては104試合に出場し、打率・285、22本塁打、59打点と活躍。ベーブ・ルース以来の“二刀流”で全米の注目を浴び、記者投票で決まる新人王に、ヤンキースのアンドゥハー内野手を大きく引き離す投票数を獲得。日本人としては2001年のマリナーズ・イチロー外野手以来4人目の受賞となった。オフに右肘靭帯再建手術を受けた大谷は、メジャー2年目の今年、野手一本での活躍が期待されている。

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