マイコラス、「マツザカのこと?ニュースで読んだよ…」インタビュー

スポーツ報知
カージナルスのマイコラス(ロイター)

 元巨人で昨年ナ・リーグ最多勝となったカージナルスのマイルス・マイコラス投手(30)は、日本球界からのメジャー復帰投手としては1992年のビル・ガリクソン(巨人-タイガース)、2012年のコルビー・ルイス(広島-レンジャーズ)以来の“出戻り助っ人”の開幕投手(3月28日、ブルワーズ戦)の期待がかかる。17日(日本時間18日)、キャンプ地フロリダ州ジュピターで本紙のインタビューに答えた。

 ―去年は、首脳陣にアピールが必要だったが、今年は開幕投手候補と立場が違う。心境の変化は?

 「状況は少し違うけれど、アプローチは変わらない。チャレンジャーの気持ち。1日1日、ベストを尽くして仕上げていく」

 ―3月28日(開幕戦)、自分がマウンドにいるイメージは?

 「今はまだそこをみていない。まず、いいキャンプを送って、どこで投げるにせよ、しっかりチームに貢献するだけ。その準備はできている」

 ―仕上がり具合は?

 「自主トレ期間中は直球だけ、直球とスライダー、直球とチェンジアップというように、球種を絞ってブルペンに入り、1つ1つのボールの精度を磨いてきた。昨日のキャンプ初ブルペンでは、全ての球種をミックスして約30球。感触は良かったし、19日のブルペンが楽しみだ」

 ―昨年、後半戦わずか1敗。伸びしろを感じさせるフィニッシュだった。

 「僕の場合は制球に尽きる。その中で、球種を織り交ぜていくのが作戦。夏場以降、四球が減って、手応えを感じてシーズンを終えた」

 ―日本での経験がどう生きているか。

 「野球を違った角度からみたことが、今の自分の投球スタイルにつながっている。今までピークを過ぎてから日本でプレーする選手が多かったが、若いうちに機会があれば、日本に行くべきだ。野球選手として、学ぶことが多いから、絶対にいい経験になる。日本の球界にとっても、いいことなんじゃないかな」

 ―契約最終年。シーズン中にカ軍と再契約する意欲があると報道されているが。

 「イエス。チームが好きだし、僕は全てシーズン終了後、というタイプじゃない。オープンマインドでいる。お互いに納得出来る着地点が見つかれば、それは、いいこと。ただ、僕自身はプレーに集中していく」 

 ―日本球界復帰は、当分なさそう(笑)

 「ハハハ。いつかね。自分のキャリアの最後に東京ドームで投げられたらいいな。子供達(1歳の長女と0歳の双子)は僕が日本で投げていたこと知らないからね。日本の野球や文化をみせてあげたいとは思っている」

 ―文化と言えば、日本のファンに危険を感じたことは? 

 「マツザカのこと?ニュースで読んだよ。どの程度強く引っ張られたのか、分からないが、彼に起きたことは、不運だと思う。日本のファンは熱狂的に応援するけど、マナーはいいし、礼儀正しい。妻が東京ドームに観戦に来る時は、球団がセキュリティーを付けて、試合を観られるよう配慮してくれた。日本の球団は選手と家族に手厚いから、僕は危険を感じたことはない。今回は本当に気の毒に思う」

 ○…カージナルズのシルト監督は、「マイコラスが開幕投手の候補であることは間違いない」と語ったが、正式な発表は「オープン戦開幕の頃に」とオープン戦初戦が行われる23日まで発表を控える方針だ。「彼は競争心が強く、練習熱心。プロ中のプロ。今年も去年と同様の期待をしている」と信頼を寄せる。マイコラスのアラン・ニーロ代理人は、カージナルズとのシーズン中の契約延長について、「今は非公式な会話を行っている段階。具体的な交渉はまだ先になる。まだ1年の契約が残っているし、慌てる必要はない」と語った。

 

野球

×