イチローに東京ドーム総立ち　選手一人一人と抱き合い交代　菊池雄星は男泣き

◆ＭＬＢ日本開幕戦　アスレチックス―マリナーズ（２１日・東京ドーム）

　日本での開幕２連戦を機に第一線を退く方針を固め、球団に意向を伝えたことがわかったマリナーズのイチロー外野手（４５）は、開幕２戦目となる２１日のアスレチックス戦（東京Ｄ）に「９番・右翼」で２試合連続スタメン出場し、４打数無安打だった。

　イチローは８回裏、いったんライトの守備についたが、監督が交代を告ベンチに下がった。引き上げる際には東京ドームが割れんばかりの大きな拍手が送られた。

　ベンチ前では選手やスタッフ一人一人と熱い抱擁を交わし、この試合に先発をした菊池雄星投手（２７）は男泣きをしていた。

　試合を生中継した日本テレビは、試合後にイチローが記者会見を開くことを伝えた。ＭＬＢ広報部長によると、イチロー本人が「伝えたいことがある」と話したといい、内容は不明という。

　イチローは２０日の開幕戦で「９番・右翼」で先発。１打数無安打１四球だった。交代の際には監督、選手らとハグを交わし、観衆からスタンディングオベーションでたたえられる歴史的なシーンも生まれた。

　◆イチロー（本名・鈴木一朗＝すずき・いちろう）１９７３年１０月２２日、愛知県生まれ。４５歳。愛工大名電高から９２年にオリックス入りし、９４年にプロ野球初のシーズン２００安打。マリナーズ１年目の２００１年に２４２安打を放って首位打者と盗塁王を獲得し、ＭＶＰと新人王に輝いた。０４年は２６２安打で大リーグのシーズン最多安打記録を更新した。１２年７月にヤンキースに移籍し、１３年８月に日米通算４０００安打を達成。１５年にマーリンズへ移り、１６年８月にメジャー通算３０００安打に到達。今年３月にマリナーズに復帰した。１８０センチ、７９キロ、右投左打。