渡米19年目で初のマイナー契約、イチローが苦しんだ2019年

スポーツ報知
打席でルーチンを行うイチロー(カメラ・泉 貫太)

 マリナーズ・イチロー外野手(45)が21日、現役引退を発表した。今季はマイナーからの招待選手としてアリゾナ州ピオリアのキャンプに参加。日本での20、21日の開幕カード・アスレチックス戦(東京D)ではメジャー登録され、スタメン出場したが、無安打だった。

 昨年5月に会長付特別補佐に就任し、一度は一線を退いたイチロー。だが、トレーニングを辞めることはなく、今キャンプには渡米19年目にして初めてマイナーからの招待選手という立場で参加した。

 2月16日のキャンプ初日。これまでと同じ背番号51のユニホームに袖を通した45歳は、強い決意を言葉にしていた。

 「誰もやってきていないことを挑戦するということは、僕はいくつか結果として残してきたことでもある。でも誰かがやったことがあることよりは、誰もやったことのないことの方が飛び込んでいくという選択になる。それは常々してきたつもりだし、今回もそのひとつ。ユニークだし、特殊ではあるもののそのひとつとして考えています」

 オープン戦ではもがき苦しんだ。膝をやや深く曲げて腰を落とし、バットのヘッドを投手寄りに向ける新打法にも挑戦。オープン戦初出場の2月22日アスレチックス戦(ピオリア)では満塁のチャンスで右前にしぶとく落とす2点適時打を放ち、順調に滑り出したかのように見えたが、続かなかった。その後は7打席連続無安打。1日のブルワーズ戦(ピオリア)で中前安打を放ったが、その後もヒットは出ず。平成のヒットメーカーとしては見たことのないような打率8分という数字にまで落ち込んだ。

 開幕カードは日本開催でベンチ登録メンバーが25人から28人に増える救済措置にも救われて、ベンチ入り。しかし巨人とのプレシーズンゲーム2試合、アスレチックスとの公式戦2試合、いずれも無安打だった。

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