【西武】浅村、1000試合出場を達成「素直にうれしいです」

スポーツ報知
1000試合出場を達成した浅村は声援に応える

◆楽天0―11西武(6日・楽天生命パーク)

 クールな男に笑みがこぼれた。浅村は打球の行方を見届けながら、ベースを回った。3回、先制した後の1死一塁。藤平の内角に入った直球を左翼へたたき込んだ。「(秋山の一発に)僕も続ければ。とにかくつなごうと思っていました」。6点リードの4回1死一、二塁では右前安打で追加点。5回にも安打を放ち猛打賞、3打点の活躍に「ひとつの節目でもあったし、素直にうれしいです」と笑った。

 この日で1000試合出場を達成。5回終了時には花束を渡され仲間、ファンから拍手を受けた。右翼中段に待つレオ党からは「祝1000試合」の旗が、スクリーンには「浅村栄斗選手1000試合出場達成おめでとうございます」の文字が映された。試合後、思い出に残っている打席を聞かれると「プロ初打席と13年に楽天が優勝した時の最後の打席です」とキッパリ言った。

 今でも忘れられない―。13年9月26日、楽天戦(西武D)の1点を追う9回2死二、三塁。一打逆転のチャンスで浅村のバットは、田中将大が投じた直球に空を切った。その瞬間、楽天の優勝が決まった。「あの打席は自分の中でも今考えると大きいです」。その後も15~17年に3年連続で目の前での胴上げを許した。「自分たちも早く、こういう経験がしたいと思うことが多かった」。悔しさが今の主将を奮い立たせている。

 チームは3回に3本のアーチが出るなど一挙、6得点。5四死球で全5打席出塁した山川以外の先発全員安打で4連勝、貯金は早くも16に到達した。「橋上(作戦コーチ)とソロ、2ランと出ていたから次は3ランかな?なんて話してたら、出たから驚いたよ」とは冗談を飛ばすほど辻監督の口調も滑らかだ。

 開幕直前。必勝祈願の際に、絵馬には誰よりも太い字で「必ず 優勝」と書いた。「今年は(優勝する)チャンスだと思っている」と主将。今季にかける思いは、誰よりも強い。(小林 圭太)

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