【西武】雄星、これぞエースだ開幕7連勝「挑戦者の気持ちで投げました」

スポーツ報知
自軍の攻撃の時、ベンチ前から菅野(手前)の投球を見つめる菊池(カメラ・川口 浩)

◆日本生命セ・パ交流戦 巨人4―5西武(8日・東京ドーム)

 昨季セ・パ最多勝のエース対決を制したうれしさが、お立ち台での言葉に表れた。「(菅野さんは)日本一の投手ですし、挑戦者の気持ちで投げました」。7回2安打無失点。球団では16年の牧田以来の開幕7連勝で、ハーラートップに並んだ。

 ともに勝ち負けはつかなかった前回、14年6月6日の巨人戦(東京D)以来、2度目となる菅野との対戦で初白星。ダイエー(現ソフトバンク)・和田、巨人・内海に並んで最多となる交流戦9連勝を飾った。これで交流戦は通算14勝2敗。菅野が交流戦を7勝8敗と苦手にする中で、パ最強エースの強さを見せつけた。

 3回の打席。犠打を失敗したが出塁し、浅村の安打で本塁を踏んだ。プロ初得点だった。「逆にひと汗かいて体が軽くなった」。菅野のスライダーに「手元でキュッときた。すごい。こんな曲がるんだ、と」。至近距離ですごさを堪能した。

 小学生の頃は、月刊ジャイアンツを定期購読し、ファンクラブに入るほどのG党。「歴代の外国人選手は全員覚えていますよ」。好きな選手は葉っぱを食わえて登板するアルモンテ。マネして、「監督に怒られました」という思い出もある。

 東京Dは忘れられない球場だ。当時、岩手からツアーで巨人戦を観戦に訪れた。一塁側内野席に座って見た、ナマの長嶋監督に感動した。試合中、抗議でグラウンドに出てきた瞬間。持参したレンズ付きフィルムカメラをすぐさまカバンから取り出した。「すっごいグルグル回して、カシャっと撮ってました」。偶然にも登板前の練習中、ミスターを発見し、当時のように目を輝かせた。

 この日、球宴中間発表ではソフトバンク・千賀を抜き1位になった。チームは今季3戦全敗だった東京Dで初勝利を挙げ、4連勝で交流戦首位に並んだ。「お客さんの入る球場で巨人とやるのは注目してもらえるチャンス。野球選手冥利に尽きる」。忘れられない夜になった。(小林 圭太)

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