【西武】山川「気持ちで」プロ初サヨナラ打!エース・雄星救った

スポーツ報知
笑顔でポーズをとる山川(左)と大石

◆日本生命セ・パ交流戦 西武3x―2中日=延長10回=(15日・メットライフドーム)

 最後は気持ちで決めた。山川は左翼の頭上を打球が越えたのを確信すると、ベンチの仲間の方へ走る向きを変えた。「あそこは何とかという感じ。気持ちでいきました」。延長10回1死一、二塁で内角の151キロの直球をフルスイングした。「ゲッツーも三振もダメ…。ヤバイと思った」。プロ初のサヨナラ二塁打で試合を決め、仲間たちにもみくちゃにされた。今季チーム2度目の劇勝だ。

 負けられない理由があった。雄星は8回117球6安打8奪三振2失点と粘投。「早く点を取ってあげたいなと思っていた」。降板直後の8回1死一、二塁から浅村の二塁打で2点差を追いつきエースの黒星は消えたが、なおも1死二塁と勝ち越しのチャンスで山川は空振り三振。「雄星が投げているなかで決められなくて個人的に悔しい」と苦笑い。

 雄星はまさに“ラッキーボーイ”だ。仲間に助けられ8回表までちらついていた黒星は消え、今季はいまだ無傷。ダブル連勝はお預けとなったが、交流戦の連勝記録は9、開幕からの連勝は7のまま。雄星が1軍にいる間の勝率はここまで7割7厘と好調。いない間の勝率3割6分8厘と比較しても歴然だ。2失点こそしたが、「右打者のインコースにも球が決まったし今季一番納得いく形」と振り返った。辻監督から「今日何回までいく?」の声かけには「完投しますよ」と笑顔で言い切るほど、調子はよかった。

 14日にサッカーのロシアW杯が開幕した。「僕はサッカーは全然分からないのでね」と前置きしたが、優勝予想は「日本!」と冗談交じりに話した。黒星がつかない“持ってる男”からのエールが、西野ジャパンに届くかもしれない。

 「(エースが投げる日は負けられない?)そりゃそう。勝たせてあげたかった」と指揮官。「次こそは完投したい」と雄星。上昇ムードはさらに高まった。(小林 圭太)

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