【オリックス】田嶋、セパ新人最多6勝で3位浮上「いろんな引き出しをくれた父に感謝」

スポーツ報知
お立ち台で「ナマステポーズ」をとる田嶋(左)と武田

◆日本生命セ・パ交流戦 オリックス7―1DeNA(17日・京セラドーム大阪)

 緻密な投球術で三振の山を築いた。田嶋は、2回から4回にかけて6者連続三振で計9K。140キロ前半の直球で丁寧に攻め「抑え気味でも空振りを取れた。打者が合っていなかった」と手応えを得た。5月20日・西武戦(ほっと神戸)以来の白星で、両リーグ新人最多の6勝目。前半戦中に6勝を挙げた新人は、球団では06年の平野佳寿(現Dバックス)以来だ。

 前回から立ち直った。10日のヤクルト戦(神宮)は雨中のマウンドに苦戦し4回途中8失点KO。普段は寝たら切り替えられる性格でも、2日間落ち込んだ。それでも「2回連続で試合を壊したくない」と闘志を見せたドラフト1位を福良監督も「試合をつくってくれた」とたたえた。

 父・秀則さん(50)には小中時代、自宅の駐車場で22時まで練習を、朝は5時半に起きてランニングを課せられた。「あの時は怒られたりして、嫌々やってましたけど、いろんな引き出しをくれたのは父。感謝しています」。前もって父には、母の日と合わせて旅行をプレゼントしたが、両親が旅行先に選んだのは、田嶋が投げた5月27日・ロッテ戦が行われた京都。あのとき勝利を渡せなかったが、父の日にしっかり白星を届けた。

 チームは再びリーグ3位に浮上。交流戦の勝ち越しリーグ最高勝率チームに贈られる賞金1000万円の獲得も見えてきた。オリックスでひときわ輝く新人王の筆頭候補は「しっかり目の前の試合を投げて、白星を積み重ねていきたい」と快進撃の立役者になることを誓った。(原島 海)

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