【阪神】甲子園で勝利届けられず、9安打で1点

スポーツ報知
地震の影響からか空席が目立つ甲子園で投球するメッセンジャー(カメラ・谷口 健二)

◆日本生命セ・パ交流戦 阪神1―3ロッテ(19日・甲子園)

 悪条件がそろったなか、甲子園に足を運んだ熱心な阪神ファンに勝利を見せられなかった。大阪北部を震源とする大地震の翌日の開催。午前9時30分に甲子園球場と球団フロントが話し合った。来場者の交通手段が確保でき、大きな余震の恐れがないと判断して、試合開催を決定した。観衆2万4127人は2005年の実数発表後、甲子園球場での公式戦最少記録となった。

 金本監督は敗因について「(石川攻略は)いけると思ったけど、いけなかったな。得点圏でしっかりとランナーをかえす打撃を。そんなに力まないように」と、9安打で1得点の貧打を挙げた。

 05年以降、甲子園で観衆2万5000人を割ったのは一度だけ。真弓監督の最終年となった11年10月20日の横浜戦の2万4688人以来だ。消化試合の観客数を下回ったスタンドは、最後まで盛り上がりに欠けたままだった。

 メッセンジャーが4敗目

 メッセンジャーが4敗目を喫した。7回3失点と試合をつくりながら、2回までに3失点したのが響いてリーグトップタイの9勝目を逃した。大阪北部地震の影響で交通機関がまひし、前日(18日)は甲子園での投手練習に参加できなかった。今季の交流戦は4試合で1勝2敗にとどまったが「いい投球をしても、うまく打たれたという感じ。しっかり集中して試合には臨めた」と言い訳することはなかった。

 余震に恐怖

 地震翌日に甲子園球場を訪れたファンからは、さらなる揺れを心配する声が上がった。大阪府守口市の主婦で阪神ファンの平井裕美さん(47)は自宅に大きな被害はなかったそうで、チケットを持っていたため訪れたという。「余震があって甲子園で野球を見ている気分ではないけど、試合をやるなら頑張ってほしい」と話していた。夜中に余震のために2、3度は目が覚めたという大阪市西淀川区の男性介護職員(26)は「地震前にチケットを買っていたので無駄にしたくなかった」と語った。

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